組織・人事

【年末年始】仕事納め・仕事始め〜社会人の正月とは〜

「年末の仕事納め」と言う言葉をよく耳にしますが、会社によって年末、仕事納めの日はバラバラですね。実は、「仕事納め」とは官公庁の「御用納め」に習って民間企業もお休みするようになったのが始まりです。そこで今回は、「仕事納め」のいろいろについてご紹介しましょう。

「仕事納め」・「仕事始め」の由来

官公庁は法律によって「休日に関する法律」というものが定められています。
その法律によって年末年始の休日は「12月29日から1月3日まで」と規定されています。

但し、地方公務員等に関しては、条例で定められた休日が優先します。

この法律・条例で定められた年末年始の休日に入る前の年内最後の執務の日を官公庁・地方公務員では御用納めといいます。同じように、年が明けて最初の執務の日を御用始めといいます。

御用納めの日が土日と重なったときは、その日は前倒しされます。同様に、御用始めの日が土日と重なったときは、後倒しになります。

戦後景気が上昇し始めたときに、民間企業も官公庁・地方公務員等に習って年末年始の休暇を規定するようになりました。

しかし、民間企業は「御用」という言葉を使えないので、年末年始の休日に入る年内最後の勤務の日は「仕事納め」、年始の初勤務の日を「仕事始め」と呼ぶようになりました。

しかし、最近では官公庁・地方公務員等でも「御用納め」「御用始め」を「仕事納め」「仕事始め」と呼ぶ人が増えました。

ニュースでも、官公庁の「御用納め」と「御用始め」とは1960年代を最後に言わなくなりました。

「御用」というと江戸時代から続く「お上の仕事」というイメージが強いという視聴者からの意見も多く、民間に近づく官公庁・地方公務員等という国の要望もあったようです。

最近、長期休暇を推奨する国の方針に従って、長期休暇が取得しやすい企業がっ増加し始めました。

とにかく、年末年始の休日の始まりの前日を「仕事始め」、休日の最後の日の翌日を「仕事始め」というようになりました。

年末の一般的な仕事納めはいつから?

官公庁の御用納めは、12月28日です。ですから、民間企業の仕事納めは、今でも12月28日の企業も多いです。

でも、最近は国の方針で社員の休日を増やす企業も増え始めました。
そのため、年末年始に大型連休を設ける企業も増え始めました。それも大企業ばかりの傾向が強く、中小企業では、12月28日が仕事納めであることが多いようです。

一般的に12月28日が土日に重なると前倒しになります。
ですから、12月28日が日曜日で完全週休2日の企業の場合は、12月26日が仕事納めの日となってお休みが長く感じるでしょう。

年始の一般的な仕事始めはいつから?

年始の仕事始めの日とは、年末年始の休暇を終えて、新年初めて出勤の日を「仕事始め」といいます。

ちなみに官公庁の年始の御用始めのことは、法律で定められた年末年始の休暇明けの年始に初めて執務する日をいいます。

職業別仕事納め・仕事始め

職種によっても年末年始の休日はまちまちです。

医療・福祉関係の施設については、入院患者や入所者がいる施設に関しては、交代勤務で年末年始が関係ない病院も多いでしょう。

最近では、スーパーや大型店舗で、年中無休の営業形態をとっている企業では、元々交代勤務のシフト制ですから、年末年始関係なく、まとまったお休みをとる企業も増えてきました。

反対に、年末年始に大型連休取得を推進する企業も増加してきました。会社カレンダーの会社全体の年末年始休暇は、例えば12月29日(木)から1月4日(水)までのようにだいたい7日ほど(会社によって日数はバラバラ)規定しておきます。

仕事納めの日は年内最後のご挨拶の日

日本や中国のように、仏教や神道が盛んな国では、お正月を中心にお休みをとりますが、キリスト教が盛んな国では、クリスマスを中心にお休みをとります。

でも、世界的に元旦は、旧年と新年の境の日として特別な日とされています。

例えば、アメリカのように長期休暇の習慣が全国的でない国でも、クリスマス前後と元旦だけお休みだったりします。

休暇の多いイギリスやドイツのようなヨーロッパの国々も、クリスマスを中心に休暇をとり、元旦までお休みする国が多いようです。

世界各国、宗教や休暇取得の習慣の違いはあるものの、新年の元旦を祝う習慣はある国が多く、海外ではクリスマスも元旦もイブの日からお祝いのパーティーを開きみんなで大騒ぎしてお祝いします。

日本では、このお祝いの気持ちが「ご挨拶」に込められています。
日本には昔から「言霊(意味:言葉には魂が宿る)」という言葉があり、文字や言葉を大切にしてきた習慣や文化があるからこそ、ご挨拶に心を込めるのです。

だから日本では、仕事納めの日は年内勤務最後の日というだけでなく、年内最後のご挨拶の日でもあります。

仕事納めの日は、いつもの「お先に失礼します」の代わりに「今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いします。よいお年を!」と心を込めてご挨拶して帰りましょう。

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