産経新聞社と人事コンサルティングのワークス・ジャパンが発表した2027年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象とした「27卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング」の調査結果によると、文系総合では伊藤忠商事が5年連続で1位、理系総合ではNTTデータグループが1位となった。(編集:日本人材ニュース編集部)

文系総合ランキングでは、トップ3の伊藤忠商事、三菱商事、損害保険ジャパンは昨年と変わらず。上位には幅広い業界の企業がランクインし、任天堂(昨年52位)、三井住友銀行(昨年38位)、三井住友海上火災保険(昨年31位)、トヨタ自動車(昨年26位)、サイバーエージェント(昨年37位)などが順位を上げた。

1位の伊藤忠商事について、調査を行ったワークス・ジャパンは「2024年度決算で過去最高益を更新するなどの強固な業績に加え、学生からは『社会を牽引するイメージ』や『挑戦を後押しする社風』が高い評価を得ています。また、インターンシップではビジネスの最前線で活躍する社員と深く交流できるワークショップ型プログラムを実施しており、失敗談を含めた『ありのままの姿』を伝える姿勢が学生のキャリアイメージ形成を強力に後押ししています」と説明している。
総合商社は、伊藤忠商事(1位)、三菱商事(2位)、三井不動産(4位)、住友商事(11位)、丸紅(12)と高い人気を誇るが、「各社ともインターンシップにおいて社員との接点を増やし、実際の業務内容や社風を肌で感じられる『体感型』の施策を強化しています」(ワークス・ジャパン)
損害保険ジャパンは、25年卒の19位から26年卒で3位へ順位を上げ、27卒も3位をキープした。全国各地で業務体感型のワークショップを開催するだけでなく、自己分析ワークや面接対策講座など、学生の就職活動そのものに寄り添ったきめ細やかなサポートを展開しているという。
一方、理系総合ランキングでは、NTTデータグループが昨年の6位から順位を上げトップとなった。NTTドコモ(昨年27位)、デンソー(昨年38位)、NTT西日本(昨年84位)、村田製作所(昨年35位)、資生堂(昨年40位)などが順位を上げた。
1位のNTTデータグループについて、ワークス・ジャパンは「IT・ソフトウエア業界のリーディングカンパニーとしての安定性に加え、学生の専攻や志向に合わせた多種多様なインターンシップを開催しており、技術を社会に実装するやりがいを具体的に提示したことが理系学生の支持を集めた要因」と分析している。NTTグループでは、NTTドコモ(4位)、NTT西日本(9位)、NTT東日本(16位)も20位以内に入った。
昨年まで2年連続1位だった2位のソニーグループは、2~4週間にわたる職場密着型のインターンや長期有給インターン、ハッカソンなど、技術テーマからコースを選択できる高度な専門性重視のプログラムが特徴。
「トヨタ自動車」は昨年と同じ3位。「自動車業界の大変革期においてソフトウェア・IT人材の需要増加に対応した多彩なプログラムを展開しており、従来のメーカーの枠を超えた技術的挑戦の場として認知されています」(ワークス・ジャパン)。

ワークス・ジャパンは今回の調査結果から、「27卒学生はブランド力や知名度だけでなく、入社後の具体的なキャリアや企業の安定性を冷静に見極める傾向がより強まっていることが分かりました」と述べている。
同社が2025年9月に行った27卒学生を対象とした調査では、夏休みの段階で8割を超える学生がインターンシップ等のイベントに参加していると回答し、インターンシップが「就活・選考の本格的なスタート」という意識の定着が明らかになった。
企業に対して同社は「夏インターンシップでいかにターゲットとなる学生と接点を持ち、参加後のフォロー施策や学生への情報発信のベースとなる採用サイトの充実など、今後はさらに網羅的な視点を持った選考活動の工夫が求められると思われます」と助言している。
調査は、2027年3月卒業・修了予定の大学生、大学院生を対象に、2025年3月1日~11月30日に実施した(有効回答数2万2950票)





