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【ネオキャリア】顧客志向の総合人材サービスで前年比売上170%の高成長

顧客志向の総合的な人材サービスを展開し、適切な採用手法で、最適な人材を紹介することで顧客から支持され、成熟した人材市場においても前年比売上170%の高成長を続けるネオキャリアの経営戦略について西澤亮一社長に聞いた。

ネオキャリア

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西澤 亮一 代表取締役

1978年北海道生まれ。大学在学中から起業を目的とした就職活動を行い、2000年4月に新卒として投資会社に入社。投資会社からの出資を受け、2000年11月に取締役としてネオキャリアの設立に携わる。2002年4月、代表取締役に就任。EO(Entrepreneurs Organization:起業家機構)16期副会長、ダイヤモンド経営者倶楽部会員。

人材サービスを提供する他社とのビジネスの違いを教えてください。

大きな違いは三つあります。一つ目は、明確なビジョンとクレドを掲げ、お客様に対するコミットメントを明確にしている企業文化です。人材サービスを提供することではなく、お客様に対する「5つの約束」を守ることを目的にしています。 サービス提供に対する考え方が本質的に異なっているため、業界標準よりも社員の離職率が低く、経験を積んだ5年目から10年目の社員が存分に活躍しています。

二つ目は、自社の「採用力と育成力」です。お客様に対する「5つの約束」を実践し、品質の高いサービスを提供していくには、優秀な人材を採用し、育成することが重要です。新卒採用では、4万人に上る応募者の中から厳選された30~40人を採用しています。

中途採用では、成熟したマーケットの中で成長性を担保することができていますので、大手人材会社などから高度な経験を持った最も活躍できる年代の人材が何十人と入社してきています。このような高度なノウハウを持った人材と創業以来の企業文化に根付いたポテンシャルの高いメンバーとが混ざり合い、よりスピーディーに成長していると思います。

人材育成では、事業を幅広く展開する中で売上、利益、顧客満足度、リピート率の高さ等、お客様に対して創出した価値を指標として、個人と事業の評価を厳格に行っています。そのため社員が自らの働きによって、事業がどのように成長しているかということをより実感しやすくなっています。

三つ目は、ビジネスモデルです。求人メディア、採用アウトソーシング、人材紹介、ヘッドハンティング、一般派遣・エンジニア派遣と、働きたい人と採用したい企業を様々な形態で橋渡しできるビジネスを持っています。仮に、新卒採用の支援は人材会社A社、中途採用はB社、人材派遣はC社に任せているという場合に、当社では総合的に人材サービスを提供しているのでクロスセル(cross-sell)によって、それぞれの分野に効率的に採用支援を行うことができます。

リーマン・ショック後、このようなモデルが有効に機能するようになり、顧客企業のビジネスや採用したい人材に対する営業担当の理解も深まり、最終的に「人材に困ったら、ネオキャリアに相談すればいいよね」といっていただけるお客様が増えてきています。

人材会社が専門性を重視して業界や職種に特化したビジネスモデルに向かう中で、あえて総合的な人材サービスを志向しているのですね。

人材サービスは、企業が採用したいときに、必要な人材を提供するというようにタイミングが非常に重要です。例えば、中途採用ならば、一度採用すると次の採用は半年後というように期間が開いてしまうことがあります。私たちのビジネスモデルでは、求人メディア、人材紹介、人材派遣、採用ツール、アウトソーシング、コンサルティング、研修など、人材に関連する様々なサービスを提供していますので、頻繁にお客様と接点を持つことになります。

そのため様々な雇用形態の人材を、必要な時にタイムリーに採用していただくことができるのです。当社の担当者がお客様と密接な関係を築いていく中で、理解力も高まり自ずと専門性は高まっていきます。同時に当社のことが、企業の担当者の頭から離れないようにしてもらえるわけです。

このように当社の人材サービスは、企業文化、採用力・育成力、ビジネスモデルの三つが大きな強みになっていて、それに紐付くように、現在、パンフレットやホームページのリニューアル、社内の業績計上の改善や改革、そして横串となる総合的な営業ができる人材育成などが進行している状況で、労働生産性が高まっています。

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現在の企業の人材ニーズを教えてください。

採用市場は企業における人材需要と転職者数という供給とのバランスだと思いますが、今どこに需要があって、供給が足りていないのかということを考えると、短期的にはWebやスマートフォン系のエンジニアは圧倒的に不足しています。また、ここ数年で変わったことは、これまで国内を中心にビジネスを展開してきたネット系企業が、グローバル展開を積極的に開始しており、グローバル志向を持つスキルのある人材が必要とされています。

新卒採用も同じことが言えると思います。グローバル志向の学生や技術力のある学生の獲得に各社とも非常に熱心なため需給バランスが明らかに崩れています。人材会社として、不足しているグローバル人材や理工系・エンジニアのスキルを持っている人材をどうやって集めるかということと、国内だけでなく国外も含めた仕組みやネットワークを作っていくかということが、人材業界としては急務になってくると思っています。

将来的に、日本の人口構成はおそらく2050年ごろまでに、労働人口1.2に対し、高齢者1という割合に国内労働力は落ちていくといわれています。これまでのような景況感やGDPの悪化によって労働力が下がっていくというよりも、さらにハイスピードで労働力が落ちてしまうことが想定されますので、そのような状況で雇用をどのように満たしていくのかが、非常に重要なポイントです。

雇用を充足させるためには、女性、高齢者、外国人の雇用や「七五三」といわれているすぐ辞めてしまう若者をどのように社会復帰させるのか、また移民の受け入れといった問題も国内では間違いなく起きてきます。国内の産業に対して人材会社としてしっかりと雇用を生み出していける仕組みを創ることは、人材会社の社会的な責務であろうと思います。

ビジネスの強化分野は?

「人材×IT」ということが一つのキーワードです。いまは、アナログや勘に頼っているこの業界を、デジタルで確かなものに変えていかなければいけないと考えています。フェイスブックやリンクトインなど、人材とITをどのように絡めてお客様により良いサービスを提供していくのかということが一つの大きな主軸になってくると思っています。

もう一つは、「人材×グローバル」ということです。グローバル展開しているあらゆる企業に日本と同等の人材サービスを提供できるようなネットワークやインフラを創っていく計画です。これまでの国内における採用支援を強化しつつ、この二つの大きな軸に取り組んでいかなければ、10年後は企業の人材ニーズに応えることができない可能性があると考えています。

昨年は事業買収など積極的な展開で、新卒の人材紹介の分野では最大規模のプレーヤーとなりました。この分野の企業ニーズは高まっているのでしょうか。

企業の業態によっては、優良企業であっても学生に会社の情報や雰囲気が伝わりにくい会社があります。例えば、BtoBの会社などは、一般的な採用活動では学生からすれば何をやっているか、なかなか分かりません。新卒紹介では、そのような会社の「優秀な理系が欲しい、優秀なグローバル人材が欲しい」という具体的な人材ニーズに対して、詳しい会社情報を学生に伝え、社風に合った人材を紹介することで採用を支援しており、顧客満足度が非常に高い分野です。

学生の就職活動では、希望する会社や職種がある場合に、その会社の業務や仕事内容も分かっていないのに、希望する会社しか応募せず、迷路にはまり込んでいる学生も多数います。そのため就活指導やコーチングが重要になってきます。就職活動では、様々な教育上の問題点が現れてきます。ミスマッチを解消するために、今後も新卒紹介のニーズは高まっていくと考えています。

これまでの経営でターニングポイントになったことは?

会社の代表になった時とリーマン・ショックは大きな転換点でしたが、その都度、お客様に向き合い、企業理念やミッションを見直すことで乗り越えてきました。お客様の考え方や志向が変われば、当社が変わっていくことも当たり前のことなのです。

特に変化の激しい時代には、お客様との関係性やサービス提供のあり方を考え直しています。よく「危機を機会に」といいますが、当社が勝ち残っている唯一の秘訣は、お客様に向き合うことを大切にして、外部環境のせいにしないことだと思います。

リーマン・ショックでは大量採用から少数厳選採用へと企業の採用環境が大きく変わりましたが、改めてお客様と向き合って、お客様のニーズを理解する中で、提供するサービスや組織体制を見直し、変化に対応した経営を進めてきました。

今後の経営方針と目標を教えてください。

5年後の2017年までには、国内30拠点、海外10拠点を整え、国内外ともに企業のニーズ、そして求職者や学生のニーズに対応できる体制にしたいと考えています。日本で人材サービスを総合的に展開している会社は、意外と少なく、当社の経営陣や社員の年齢層が求職者の年齢に近いということもあって、次世代の人材の転職や採用には使命感とこだわりがあります。

ノウハウ、集客力、ブランド力では数社の大手人材会社に至りませんが、将来を見据えて顧客ニーズを正しくつかんでいくことについては、どこにも負けない会社です。より良い人材サービスを作り出していくことが、日本企業の成長に役立ち、この国の雇用に貢献できる会社になることができると思っています。20年後、30年後には自分たちが人材業界を引っ張っていく存在でなければならないという強い使命感を持って、しっかりとしたサービスを提供することで、次代の人材会社を創ろうと考えています。

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