人材採用動向レポート

【エネルギー分野の中途採用】慢性的な経験者不足で定年前後の人材も有力な採用対象に

アースストリーム
ショーン・トラバーズ 代表取締役社長

東日本大震災後、原子力エネルギーの代替エネルギーとして再生可能エネルギーが促進されてきました。2012年にはFIT(固定価格買取制度)法が導入され、再生可能エネルギー事業がすでに盛んだった欧州を中心に海外からたくさんの企業が日本市場へ参入しました。

当時、日本のエネルギー産業の雇用において大きな課題となったのは、十分に熟練した経験豊かな人材が不足していることでした。さらに二カ国語が話せることを採用条件とした外資系企業にとって人材確保はまさに困難を極めました。

人材の多くは、不動産会社や商社など異業界でエネルギーに関わるプロジェクトに従事してきた経験者、また英語が必要とされる海外プロジェクト経験者が採用されてきました。

現在では発電所建設に必要な人材の採用はほぼ完了しており、発電所の保守・運営(O&M)を監督する電気技術者が採用されています。

このポジションは特定の資格の他、発電所(主に地方)での勤務が条件となる上、震災による再建に加え、東京オリンピックの大規模建設プロジェクトが発足していることが、優秀な技術者不足に拍車をかけています。

財務面においては建設済みの発電所を会社の資産と捉え、発電による売り上げおよび維持費などを含めた財政的な生存能力を監督するためにアセットマネジャー、ならびにそのサポートとしてジュニアレベルのアナリストの採用が積極的に行われています。

また、企業は年齢よりも銀行、不動産業界、建設会社などと強いネットワークを有していることや行政との折衝経験などを重視しています。そのため定年間近または定年退職された人材を有力な採用対象にしています。この1年半で、当社を通して再生可能エネルギー業界へ転職された方の内、25%以上が55歳以上です。

慢性的な経験者不足により、優秀な人材は複数の企業から内定を得ることがよくあります。そのため採用側は面接プロセスを敏速に進め、素早い決断が求められているといえるでしょう。

エナジード
経営者JP

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