KAKEAI
本田 英貴 代表取締役社長 兼 CEO
【PROFILE】筑波大学卒業後、2002年に株式会社リクルート入社。商品企画、グループ全体の新規事業開発部門の戦略スタッフなどを経て、電通とのJVにおける経営企画室長。その後、リクルートホールディングス人事部マネジャー。人事では「ミドルマネジメント層のメンバーマネジメント改善施策」や「Will,Can,Must・人材開発委員会・考課・配置等のデジタル化」を担当。2015年リクルート退職後、スタートアップ数社での役員を経て2018年4月にKAKEAIを創業。
「現場の上司次第で、生産性、離職率、エンゲージメントも大きく変わる」
何をいまさらと言われそうなほど、それは多くの調査や、組織で働く個人の実感として誰もが知るものです。それにも関わらず、日常的な上司の部下に対するコミュニケーションやマネジメントは、上司個人の力に依存し続けてきました。
今、私たちがさらされる雇用を取り巻く状況・働き方・ビジネスにおける競争の大きな激変は、企業と従業員のつながり方そのものに大きな変化を強いています。それはつまり、これまでの「大きな一定のサイクルでの一律の管理」から「動的でタイムリーな個別の支援」への転換です。
それもあり数年前から取り沙汰される「1on1」という取り組み。2022年現在、日本の全就業人口に対する1on1実施率は約19%にのぼると推計されま す。しかし「1on1」によって何かが変 わった組織がどれだけあるでしょう?
それもそのはずです。そもそも上司 の部下に対するコミュニケーションとは個人力依存で属人的なもの。対話の マニュアルや学習機会の提供、エンゲージメントやモチベーションの計測だけ で、上司と部下の対話が良くなるのならば、それは1on1など実施するまでもなく改善しているはずです。必要なのは「上司と部下の1対1の対話そのものを支えること」です。
例えば、「1on1をきちんと行う組織」 と「手なりで行う組織」では売上や離職率に約2~3割の違いが生まれました。両者間の1on1の違いは何だった のでしょう?
詳細は本書で説明していますが、驚くべきは「1on1の時間そのもの」に違いはなかったということです。違いは「1on1の前」「1on1の後」にありました。
本書では、2018年の創業以来、属人的なコミュニケーションの解決に取り組んできた当社や、1on1支援クラウド「Kakeai(カケアイ)」を通じて確認できた事実をもとに、次の時代の上司部下コミュニケーション法を示します。
本田英貴 著
ダイヤモンド社
1,500円+税