【人事職の中途採用】キャリアの幅を広げるために転職したい経験豊富なミドル層の求職者が多い

日本人材ニュース

マンパワーグループ
辺見 直紀 転職支援事業部長 兼 人材紹介事業部長

求人の特徴として、経験豊富な即戦力としてのマネジメント人材ポジションが増加傾向で、ジュニア層の採用も堅調であることから、ポジション・採用数の豊富さが挙げられます。

求人数の多い、採用経験者向けポジションでは、採用スキームを理解しているという点でエージェント出身者が好まれています。教育関連の採用も増えているのですが、これは昨今の人手不足に伴う従業員リテンションやリスキリングの重要性を反映したものでしょう。

マネジメントレベルのポジションで多い求人は、戦略人事です。法改正や自社の生産性向上に対応する人事制度構築など、事業成長の一環を担う経営的視点が人事職の重要なタスクとなっていることがうかがえます。

活発な求人状況に対して、人事職関連の求職者も増加しています。内訳を見ると、キャリアの幅を広げるために転職を希望する経験豊富なミドル層が多く見受けられます。特に、現在コンサルティング業界や、人材業界に所属しているミドル層が、事業会社の人事部門に転向する潜在的候補者となっている点も最近の傾向と言えます。

このように人事職を希望する潜在的な候補者が多いとはいえ、需要も活発な中で、求める人事職従事者を採用するためには戦略的な採用プランが必要となります。人事ポジションの採用過程では、職務の性質上、企業の理念やビジョンをしっかりと共有し、それに共感できる人材の採用が重要です。

マネジメントレベルの採用では、社会的に求められているダイバーシティ&インクルージョン、そしてイクオリティの観点を業務で反映できる人物の採用も考慮しなくてはいけません。そのために、採用時の男女比も人事ポジションにおいては意識していくことが求められるでしょう。

人事職では、採用に関わる人事の方のエンゲージメントが求職者に一番伝わるポジションでもあります。採用競争力を向上するために、人事、そして採用に従事している方のエンゲージメント向上、育成支援も採用戦略の一部となります。

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