CHEERFUL
沖本 るり子 代表取締役
「伝える」ではなく「伝わる」を目指すことが多く言われる傾向ですが、多くのビジネスパーソンは、本当に「伝わる」ことで満足しているのでしょうか。そもそも、伝える側は、何のために伝えているのでしょう。
これまでコミュニケーションでお悩みの方々に関わり分析した結果、「伝わる」を目指しているのではなく、相手が「動く」ことを目指して伝えていたのです。
聞き手の「分かりました=動く」ではなく、「分かりました=伝わった」だけだったのです。つまり、私たちが相手に伝える意図は、思いが伝わることではなく、相手が動いてくれることでありました。そして、願わくば「期待以上に」動いてくれることだと私は考えます。
例えば、「会議室に資料を持ってくるように」と部下に指示し、持ってきた途端、「それ、6部コピーしてくれ」と都度、指示する課長。部下が動いてくれるのでこれで満足している人もいるでしょう。
しかし、部下の立場では、「一度に言ってくれ!」課長は「それくらい気を利かせろ!」とお互い内心では不満に思っているかもしれません。そして、部下から「指示が分かりやすく、動きやすい。この課長のためなら、さらに工夫して動きたい」と思われる課長。あなたは、どちらの課長になりたいでしょうか。
そこで「結局、何が言いたいの?」「そんなつもりで言ったわけではない」「分かったと言ったのに、なぜ動いてくれないのか!」ということを解決した“動かす”だけではなく、相手が“期待以上に”動いてくれる伝え方のコツをまとめました。
さらに「伝える」を工夫した本書は、あまり本を読まない方でもすぐ読めるようにカタカナ英語や難しい専門用語を避け、“読む”より“見て”分かりやすくしました。また、時代にあわせ、1分セミナー動画をご覧いただける継続学習可能な特典もついているお得な1冊といえます。
沖本るり子 著
かんき出版、1,300円+税
【関連記事】
- 変革人材の争奪戦が過熱 失敗しない採用戦略とは【人材獲得策の最新事情】
- 企業価値を高める独自の人材投資が本格化【人的資本経営の実践と課題】
- DXと管理職の意識改革でエンゲージメントを高める【人的資本経営とウェルビーイング】