【著者が語る】合理的人事マネジメント

トランストラクチャ

トランストラクチャ
林 明文 代表取締役

企業経営において、人事管理の重要性を否定する人はいない。ほぼすべての経営者が、人事管理は重要であると言う。人材の発揮するパフォーマンスに、企業業績は大きく影響を受けることは間違いない。

しかしながら、人事管理の経営に対する貢献度はあまり高くないのが現状と思う。人事管理のレベルが高いことが、企業経営にプラスになることは明らかだが、人事管理のレベル向上が、どの程度業績に影響を与えるかという有効性については、十分な検証がなされていない。

人事管理の分野は、“定量的”、“合理的”、“科学的”なスタンスからあまりに遠ざかっていたことから、経営に対する有効性を証明するための「指標」や「言語」を持っていないのだ。

いま、我が国の企業経営を取り巻く環境は、今まで経験したことのない困難な状況に突入しつつある。少子高齢化社会の中で会社を成長・維持向上させていかなければならない。

少子化による大幅な労働力の減少の中、65歳までの雇用義務化で、労働力の高齢化がさらに進行する。そのために、多くの企業では、人件費の高騰、人材パフォーマンスの低下に長期間取り組む必要がある。

こうした状況の中で、人事管理が現在のままでいることを許さない状況が来ている。人事管理を抜本的に見直し、新たな環境に適合する有効な管理分野に昇格させなければいけない。

本書では、日本企業の人事管理の在り方について、今まで数多くの企業で行ってきたコンサルティングのナレッジに基づき、今後の人事管理の主要な論点を提示し、合理的で構造的な新しい人事管理を築くための考え方・手法を具体的な事例を踏まえ解説している。

経営者や人事部門の方に人事管理を新たな視点で考えていくための端緒となればと願っている。

トランストラクチャ

林明文 著
中央経済社、2,400円+税

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