ランスタッド
小西 智子 紹介事業部 ディレクター
国内の景気回復の影響で、消費財・サービス分野の求人ニーズは全職種で活況を呈しています。中でも、マーケティング関連ではCRMやSEO等のデジタルマーケティングに高い知識を持つ人材、ラグジュアリーブランド関連では、来日する中国人富裕層の増加から中国語能力の高いリテールスタッフのニーズが高まっています。
また、今後の国内市場の縮小を見越して海外に市場を見出す日系企業が多く、商品開発・マーケティングでは、高い英語力を求める傾向があります。いずれの職種でも企業が求めるのは、ソリューション営業などの伝える力、顧客・営業目線で考えられる力、語学力です。
若年層はキャリアアップや仕事の幅の充実、30代半ばは管理職になれる可能性、40代以上は事業規模や企業の長期的な事業拡大の見通し、安定した雇用を重視する傾向にあります。人手不足の売り手市場であることから、他者とは違う強みを持つ人材は2~3社からオファーを受けています。
外資系企業の中には、前職で受け取る見込みであったボーナス分を入社時に特別支給し、優秀な人材を早期に囲い込むこともあります。
そんな今、採用を成功させるためには、勤務先企業として優秀な人材をひきつける力=「エンプロイヤーブランド」が重要です。採用側は、自社で活躍する優秀な社員、「Aプレーヤー」の素養を具現化し求人に明記、自社の魅力を言語化した「口説き文句」で候補者の心を掴みましょう。
一方、候補者にとっては、「誰と働くか」が入社を最終的に決定づける大きなポイントです。採用したいと思う候補者には、面接担当者が人間力を発揮し、「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるような面接を心がけることも大切です。
また、採用に成功している企業は、女性を積極的に活用していますし、企業としても元気で勢いがあります。長年日本社会でまん延している長時間労働を是正し、女性が活躍できる環境への取り組みが、優秀な人材をひきつける魅力にも繋がります。