2013年11月30日

経営幹部を外部から採用する企業の狙いと獲得手法 島本パートナーズ 安永雄彦社長

経営組織課題の解決を目的に、経営幹部を外部から採用する企業が増えている。経営者や経営幹部、専門分野のプロフェッショナルを対象とするエグゼクティブ・サーチを手掛ける島本パートナーズの安永雄彦社長に、経営幹部を外部から採用する企業の狙いや人材獲得の手法について聞いた。

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安永雄彦 代表取締役社長

【プロフィル】
慶応義塾大学経済学部卒業、ケンブリッジ大学大学院博士課程修了(経営学専攻)。三和銀行、ラッセル・レイノルズ社を経て、島本パートナーズにパートナーとして参画し、2006年に代表取締役社長就任。三和銀行では、国内リテールからロンドンや本部で国際戦略の企画等、幅広い業務を担当。ITを活用した消費者金融会社モビット(三和銀行とプロミスの合弁企業)の財務部長として設立に携わり、JR東日本では関連事業本部の経営幹部として新規事業開発や関連会社の経営管理に従事し、様々な実績をあげた。製造業から消費財、サービス業に至る一般事業法人から、金融業務全般に至る幅広い人脈と情報ネットワークを持ち、経営者クラスのサーチを専門とする。現在、グロービス経営大学院大学専任教授として社会人大学院生や企業の経営幹部教育にも携わっている。浄土真宗本願寺派僧侶。国際コーチング連盟認定プロフェッショナルコーチ(CPCC)、事業再生実務家協会会員、経済同友会会員、内閣府地域力再生機構研究会委員。

経営幹部を外部から採用している企業の狙いと人材ニーズは?

 当社は経営者や経営幹部、専門分野のプロフェッショナルのエグゼクティブ・サーチを行っています。「ビジネスのグローバル化への対応」と「変革」が、企業の経営者や人事責任者に共通するテーマです。
 「グローバル化への対応」では、最近は企画部門の担当役員に海外事業経験者が採用・登用されるケースが増えており、その結果「財務や法務などにも国際業務に対応できる責任者が必要だ」ということで連鎖的に人材ニーズが広がっています。人事部長から、自らの後継者としてグローバル人事を推進できる人を探してほしいとの依頼も受けています。
 M&Aに伴う現地法人幹部のニーズも活発ですが、当社は独立系エグゼクティブ・サーチ会社の国際ネットワーク「ペンリン・インターナショナル」の日本代表会社として、世界中の加盟会社と連携して海外人材の獲得にも動いています。
 「変革」というテーマでは、プライベートエクイティから、投資先の経営を改善させるために経営者を入れ替えたいといった依頼が継続的にあります。また、従業員を率いて変革を強力に推進できる「チェンジリーダー」を外部から獲得し、組織改革や事業開発を任せる企業が目立ちます。
 オーナー経営者の高齢化による後継者探しも多く、社内に後継者がいないため、所有を維持しながら外部から経営のプロを迎えたいというケースです。

人材会社から実力のある経営幹部を紹介してもらえず、採用に苦労している企業も多いようです。

 日本では採用が実現してから企業が手数料を支払う成功報酬型の人材紹介が一般的で、エグゼクティブ・サーチでも成功報酬型の人材会社が多くあります。
 ところが成功報酬の場合、人材会社にとって業務負担の大きいコンサルティングやリサーチ活動には限界があります。人材会社に登録することが少ない現職で活躍中の経営幹部にアプローチすることが困難なため、いつまで経っても人材が紹介されないということが起きてきます。
 私たちは、クライアントの問題解決に貢献するための人材獲得にコミットするには、経営課題の分析、集中的なリサーチ、候補者との面談や評価などのプロセスが不可欠だと考えていますので、成果報酬ではなく、リテーナー(着手金)による料金体系の「リテインド・サーチ」というスタイルを提案しています。

 しかし、「経営幹部の難しいポジションなのでリテインド・サーチで」というお問い合わせは年々増えていますが、サービスの特徴や適切な活用について十分に知られていないのが現状です。

コンサルティングの特徴やコンサルタントの役割を教えてください。

 例えば、CTO(最高技術責任者)の後継者として「博士号を持ち社内外から尊敬される識見を備え、グローバル企業の経営幹部とも対等に議論できる語学力と胆力を備えた40代後半の人材」といった条件がクライアントから提示されたとします。
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