2015年10月10日

成長企業の管理部門における課題と解決策とは

IPOを目指すベンチャーや、代替わりで若返りを目指す成長企業の“ボトルネック”となりがちなのが管理部門である。商品・サービス力や営業力を頼りに規模拡大はできていくものの、管理部門が脆弱なためにスムーズな発展が阻害されているケースが多い。成長企業の課題と解決策について公認会計士・税理士に特化した人材紹介を手がけるレックスアドバイザーズの岡村康男社長と中島潤マネージャーに聞いた。

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岡村 康男 代表取締役

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中島 潤 キャリアアドバイザー事業部マネージャー

成長企業では売り上げは好調であっても、管理部門に課題を抱えているケースが多いと聞きます。

【岡村】
 マンパワーが限られているベンチャーなどは、まずは自信のある商品力や営業力を重視して成長を目指します。しかし、ある程度規模が大きくなってくると、経理などの事務処理が追いつかなくなり、今まで以上にスピードを上げて拡大をしていくためには後回しになっていた管理体制の整備の必要性が浮上してきます。
 属人的な仕事の進め方の見直しや業務フローの策定、システム導入など多岐にわたる対策を講じなければなりません。ところが、既存メンバーには経理や財務、総務などの管理業務を専門として対応できる人がいないのが実情です。
【中島】
 経理を創業者の奥さんや腹心の部下に任せているケースも多いです。金銭面は信用できる人に任せたいという気持ちはよく理解できるので否定するものではありませんが、多くの場合、専門的な知識や経験が不足しています。
 業績拡大する過程で事業計画の策定や金融機関との交渉などのレベルは格段に上がってきます。また、業績の状況を様々な角度からタイムリーに把握し、業務改善を図るスキルが求められます。それまで感覚的に行ってきた経理業務から、管理会計の導入が必要になるわけです。

管理部門の変革が必要となるタイミングは?

【岡村】
 企業の経営基盤となる管理部門は、成長過程に合わせた体制づくりが重要です。IPOを目指す段階では、内部統制の整備や運用といった社内の制度づくりが必要不可欠です。
 IPO支援の経験や専門知識のあるリーダーをトップに据えて組織づくりをすることで、管理部門としての立ち上がりが早くなります。
【中島】
 また、規模拡大の手段として、事業の多角化を行う場合が多くあります。たとえ既存事業の延長線上のビジネスであっても、ビジネスモデルが異なると業務体制や会計処理なども全く違ってきます。既存のメンバーだけでは上手く対応できず、業務が滞る原因になりがちです。 
 さらには、M&Aで事業拡大を図る場合、デューデリジェンスそのものは専門家に委ねるとしても、その結果は自社で判断しなければなりません。

 成長過程では、会計処理や海外との取り引きのための管理体制など、より高度な専門知識や経験が求められるため、知識がない中で行った対応が取引先や金融機関などの評価を下げてしまうといったリスクも生じます。こうした事態を防ぐには、専門知識や経験を持つ人材を採用することが必要ですね。
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