パーソルキャリアがまとめた「doda転職求人倍率」によると、8月の転職求人数は前月比101.5%、前年同月比128.9%となった。転職希望者数は前月比97.3%、前年同月比113.0%だった。(文:日本人材ニュース編集部)
転職求人倍率は前月比0.10ポイント増の2.38倍だった。
業種別にみると、求人数の前月比は12業種(「その他」を除く)のうち11業種で増加した。増加率が大きかったのは「メディア」(前月比104.8%)、次いで「小売・流通」(同104.1%)だった。
増加率が大きかった「メディア」では、特にDX化を支援する企業で営業職の求人数が増加した。2023年10月に施行される「インボイス制度」など、法改正の動きに対応するため業務のデジタル化やDX化を推進するニーズが高まり、増加したものと考えられている。
「小売・流通」ではドライバー不足の流れを受け、物流管理職などで求人数の増加傾向が続いている。
【業種別 求人数増加率(前月比)】
IT・通信 100.9%
メディア 104.8%
金融 101.6%
メディカル 101.9%
メーカー 101.1%
商社 102.8%
小売・流通 104.1%
レジャー・外食 101.4%
エネルギー 104.0%
建設・不動産 101.7%
コンサルティング 98.9%
人材サービス 100.7%
その他 100.8%
職種別にみると、求人数の前月比は11業種(「その他」を除く)のうち7職種で増加した。最も増加率が大きかったのは、「営業」(前月比102.9%)、次いで「販売・サービス」(同102.5%)だった。
【職種別 求人数増加率(前月比)】
営業 102.9%
企画・管理 101.7%
エンジニア(IT・通信) 102.2%
エンジニア(機械・電気) 99.4%
専門職(メディカル) 99.3%
専門職(化学・食品) 100.7%
専門職(建設・不動産) 102.4%
専門職(コンサル・金融) 97.4%
クリエイター 100.7%
販売・サービス 102.5%
事務・アシスタント 99.0%
その他 102.0%
8月以降の転職市場についてパーソルキャリアでは、「9月の求人数は、引き続き構造的な人手不足から、企業の採用意欲の高まりは継続すると考えられるため、増加する」と見込んでいる。
また、「転職希望者数は、1月入社を見越した転職活動を開始する人の増加が予測されるため、9月以降は増える」と予測。「求転職希望者よりも求人数の増加率の方がやや大きいと思われるため、転職求人倍率は微増する」と指摘する。