パーソルキャリアがまとめた「doda転職求人倍率」によると、2024年2月の転職求人数は前月比104.4%、前年同月比123.1%となり、2019年1月以降で過去最高値を記録した。転職希望者数は前月比109.6%、前年同月比99.1%だった。(文:日本人材ニュース編集部)
転職求人倍率は前月比0.13ポイント減の2.67倍だった。
業種別にみると、求人数の前月比は12業種(「その他」を除く)すべてで増加した。最も増加率が大きかったのは「商社」(前月比106.7%)、次いで「人材サービス」(同106.1%)だった。
増加率が大きかった「商社」では、特に間接資材(消費財)を扱う専門商社で増加が見られた。コロナ禍を経てECサイトでのニーズが加速している背景から、マーケティングやエンジニアなどの職種の求人が増加した。
【業種別 求人数増加率(前月比)】
IT・通信 104.7%
メディア 103.2%
金融 103.7%
メディカル 105.1%
メーカー 103.9%
商社 106.7%
小売・流通 103.5%
レジャー・外食 104.1%
エネルギー 104.1%
建設・不動産 104.9%
コンサルティング 101.9%
人材サービス 106.1%
その他 101.3%
職種別にみると、求人数の前月比は11職種(「その他」を除く)すべてで増加した。最も増加率が大きかったのは「事務・アシスタント」(前月比106.7%)、次いで「企画・管理」(同104.8%)だった。
【職種別 求人数増加率(前月比)】
営業 104.5%
企画・管理 104.8%
エンジニア(IT・通信) 104.5%
エンジニア(機械・電気) 104.3%
専門職(メディカル) 104.5%
専門職(化学・食品) 104.1%
専門職(建設・不動産) 104.6%
専門職(コンサル・金融) 103.5%
クリエイター 102.8%
販売・サービス 102.9%
事務・アシスタント 106.7%
その他 104.9%
2月の求人数が過去最高値となった要因についてパーソルキャリアでは「4月以降の採用を見据えて求人を行う企業が増えたことや、一部の企業で採用が中長期化し、前月に引き続き求人を行うポジションがあったため」と指摘する。
転職希望者数は「新年度に向け転職活動を始める人が多く、例年どおり増加」とした。
3月以降の転職市場について、「求人数は、新年度採用計画を見越し企業の活発な採用意欲は継続することが予想され、増加が見込まれる。転職希望者数も2月に続き新年度に向け転職活動を始める人がいるため、微増する見込み。求人数のほうが転職希望者数より大きく増加し、転職求人倍率は上昇する」と推測している。