2024年6月の景気の現状について聞くと、2024年3月調査に比べて「拡大」、「緩やかに拡大」の割合が減少し、景気判断指数は大幅に低下したことが、経済同友会が四半期ごとに実施している景気定点観測アンケート調査で分かった。(文:日本人材ニュース編集部)
経営者に対して2024年6月の景気の現状について聞いたところ、「拡大」(2.1%)、「緩やかに拡大」(56.9%)、「横ばい」(33.0%)、「緩やかに後退」(6.9%)、「後退」(1.1%)、「その他」(0.0%)となった。
前回2024年3月調査に比べて、「拡大している」(4.3%→2.1%)、「緩やかに拡大している」(67.6%→56.9%)の割合が減少し、、「緩やかに後退している」(4.9%→6.9%)、「後退している」(0.0%→1.1%)の割合が増加したことから、同友会景気判断指数は大幅に低下(35.7→26.0)した。
2024年後半(7~12月)の景気見通しについては、「拡大」(3.7%)、「緩やかに拡大」(71.3%)、「横ばい」(19.1%)、「緩やかに後退」(5.3%)、「後退」(0.5%)、「その他」(0.0%)となり、同友会景気判断指数は2024年3月調査の水準を回復(36.2)した。
景気見通しの根拠を聞いたところ、「設備投資の増加」(53.7%)、「個人消費の増加」(47.9%)、「輸出の増加」(18.1%)、「個人消費の減少」(17.6%)などが挙がった。
自社の雇用状況を聞いたところ、「過剰」(5.3%)、「適正」(43.3%)、「不足」(51.3%)となり、同友会雇用判断指数は-45.6→-46.0)と不足超がわずかに拡大した。
製造業は「過剰」(7.4%)、「適正」(44.4%)、「不足」(48.1%)、非製造業は「過剰」(4.5%)、「適正」(42.9%)、「不足」(52.6%)だった。
2025年に賃上げを「実施予定」の企業は67.6%となり、「実施予定はない」とする企業は5.0%、「その他」は27.4%となった。
「実施予定」を選択した企業を対象に予定している賃上げ方法(内容)を聞くと、「定期昇給」(64.5%)、「ベースアップ」(60.3%)、「初任給引上げ」(33.9%)となった。
半年後(2024年12月末時点)の対ドル円相場の予想は「150円~155円未満」(29.5%)、日経平均株価の予想は「3万9000円台」(30.8%)が最も多い。
調査は2024年6月17日~7月1日に実施し、経済同友会会員ら188人から回答を得た。