【著者が語る】社員がどんな人も活躍できるディズニーのしくみ大全

ソコリキ教育研究所 大住 力 所長

ソコリキ教育研究所
大住 力 所長

【PROFILE】1965年広島県出身。ソコリキ教育研究所所長、日本ライフイズ・ア・ジャーニー協会会長、Hope&Wish公益社団法人難病の子どもとその家族へ夢を(働きがいのある会社2020、3位受賞)代表。大学卒業後、(株)オリエンタルランドに入社。テーマパークの管理運営から東京ディズニーシー、イクスピアリ、アンバサダーホテルのプロジェクトのほか、ディズニーキャストの人材育成等、20年の経験実績を経て退職。その後、ハウステンボス再生事業、東京2020オリンピック・パラリンピックの人材育成等に参画し、業界を問わず人材育成の講演、研修、コンサルティングを行う。国立富山大学、東京理科大学ほか講師。『一生の仕事が見つかるディズニーの教え』(日経BP)、『ディズニーの最強マニュアル』(かんき出版)など、著書も多数。

ディズニー関連のビジネス書も多く出されている中、本書はディズニーの創業者であるウォルトディズニー氏の理念や人材教育メソッドに基づいて、その大全として纏め上げました。

ディズニー人材教育と聞けば、ついディズニーランドを代表とするサービス産業やサービス業界だけ、と思われがちですが、本書はあらゆる業界、つまりは組織で人材を動かす手段や手法を説いた1冊になります。

ディズニーメソッドには、モチベーションあるいはリーダーシップといった言葉、つまり個力に頼る考え方はありません。むしろ組織力やチーム力アップに視点をおいて、いかに組織的に機能や価値を高めていくといったことが前提になっています。

また、その組織で動く一人ひとりは、知識や理屈だけで動かない集団ではなく、組織的・具体的に動き、自走するようにしくみ化されたものがディズニーメソッドの柱になっています。つまり、いかに全ての人材を無駄なく動かし、いかに組織を機能化させるかというものがディズニーメソッドの基本にあります。

そして、現代社会が日々、進化している中で、ビジネスにおける顧客の需要、期待値が上がっていく中で、自組織がそれを上まわって昇華していかなければなりません。

そのためにも、いかに日々、組織に現状を漫然と思考停止状態で放置するのではなく、昇華させ、継続的な育成、教育を推進します。

私は先のTokyo2020オリンピック・パラリンピックの人材教育をはじめ、これまで数多くの企業や団体に助言や指導、改善を行っていますが、最近の傾向としては、人材教育を熱心に行っている企業でありながらも、人材教育担当者自身、つまりは指導側のスキル不足や、中間管理職や新人などの階層別人材育成は行っているものの、企業の重要な意思決定を行う経営層の人材教育に力を入れず、その組織の風土や慣習を変えられずに、従前のまま進化できない企業を多く見受けます。

人とは何か、組織とは何か、といったことに着目するディズニーメソッドの人材教育の手段、手法をまとめた本書を、自社で実現に向けてお役に立てれば幸甚です。

どんな人も活躍できるディズニーのしくみ大全

大住力 著
あさ出版
1,540円+税

【関連記事】

▼人事専門誌「日本人材ニュース」はこちらでお読みいただけます

PAGE TOP