シーズアンドグロース
河本 英之 代表取締役社長
2018年度採用の終わりが見えてきたという企業もいらっしゃると思います。
採用を振り返ると例年以上にインターンシップの数が増え、さらに多くの社員を採用に巻き込む企業が増えたと感じています。いうなれば採用成功に「インターンシップ」と「社員巻き込み」は必須になっているのです。
学生の動きは年々早期化が進み、約8割の学生が2月末までにインターンシップに参加しています。3月以降の母集団形成に苦労する企業が増えているのはこのためです。つまり、早く動き、業界・業種を決めている学生が非常に多いということです。
ただ、ここで面白い考察もできます。一昔前までは「早期に動く学生=優秀」という構図ができていましたが、今は約8割の学生が早期から動いていることを考えてもその構図は崩れてきました。
ただ、企業としては早期で何らかの動きをしないと他社に後れを取り、学生の志望企業に入ることができないのです。
企業にとっては厳しい環境ですが、そんな中でも採用成功している企業は存在しています。
分析していくと成功のポイントは次の3つです。①独自性のあるインターンシップコンテンツ―他社でできるものでなく、説明会の延長線上でもない独自性のあるコンテンツです。
さらに1つだけでなく、複数のコンテンツを用意し、時期ごとに学生の興味を捉えたインターンシップを行う工夫をされている企業も出てきました。
②一貫した採用戦略(マス向け・個別向け)―インターンシップ単発で捉えることなく、学生と出会ってから内定承諾までのコミュニケーション戦略を精緻に描き、実行していくことです。
特に選考以降の個別コミュニケーションにおいて、志向・競合・原体験などを踏まえて学生をいくつかのパターンに分け、動機形成のコミュニケーションを行う企業なども出てきました。
③主体的社員巻き込み―社員が主体的に協力していく巻き込み方です。採用に関わることによる育成効果を担保し、選ばれた感を醸成しながら巻き込むのです。