テクノブレーン
加茂 孝修 人財事業部
自動車業界は2015年度も採用意欲は堅調で、予防安全に関する技術開発に加えて、燃費や排ガスを低減する技術開発に関する求人が増えています。
前年度と大きく異なるのは電機業界の採用が復活の兆しとなったことです。自動車分野に注力する電機メーカーは、予防安全に関する技術開発や車載二次電池の開発の強化が急務となっています。
予防安全のキーデバイスであるミリ波レーダーや車載カメラは、将来の自動運転も視野に入れると非常に大きな市場となるため重点職種です。
電機業界では、白物家電や発電関連の重電系も採用意欲は高い状態です。半導体業界もメモリを中心に前年度と同様の採用意欲を維持しており、医療分野と建設業も積極採用中です。
早期退職を募っている企業から優秀な技術者が出るケースが最も多いと考えていますが、単なる価格競争に陥っている製品の開発設計から、経験をいかして新たなチャレンジを求めて異業種に転職する技術者もいますし、同じ製品であっても勝ち組の企業に転職する技術者もいます。
共通点として、採用に至る技術者は年齢に関わらず即戦力となる技術とコミュニケーション能力を有しており、タイミング良く積極採用する企業と接点を持つことが出来た方です。積極的に情報を収集している技術者に対して、採用企業がタイムリーにアプローチして情報を提供できるかがポイントになります。
積極採用する企業の共通点は、希望者からの応募を待つのではなく、候補者との接点をいかに増やすかを常に考えて、獲得するための施策を講じているところです。
同じ候補者を取り合うケースも増えているため、年度計画通りに採用ができない場合には、攻めの姿勢に転じる必要があります。
まだ転職の意思を固めていない技術者であっても、積極的に個別説明会に誘導するところから着手して、会社の事業方針や入社後の業務内容、社風を人事と採用部門から直接伝える機会を創出することが重要です。