メイクセンス
稲葉 崇志 代表取締役
AIをはじめとするテクノロジーの進展や社会の変化により、産業構造や私たちの働き方は大きく変わろうとしています。AIが人間から仕事を奪うとも言われていますが、これまでのところ、会社での多くの時間が会議と資料作成に費やされている現実は変わっていません。
一方で、資料作成に苦手意識を持つビジネスパーソンは4割にも上るという調査結果があります。社員の残業抑制が企業に課せられた今、個人の生産性の向上は喫緊の課題です。
しかし、そもそも資料の作成に時間をかけている余裕など、もはやどの企業にもありません。そして読み手側でも膨大な量の資料をじっくりと読み込むような時間はありません。
そこで本書では、資料作成を「A4一枚」でつくる方法を説明しています。なぜ「A4一枚」なのか。それは作成者にとって「つくりやすく」、また読み手にとって「わかりやすい」資料のフォーマットだからです。
そして、なぜ「A4一枚」でつくることができるのか。それは資料を使う目的から考えるからです。資料に何を書いていいかわからない、という悩みを持つ人は少なくありません。いい資料を作成したつもりでも、相手にうまく伝わらないといった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。
がんばってつくった「オリジナルな資料」は、逆効果です。多くの資料では、書くことはほぼ決まっています。読み手に期待する行動をとってもらうため、読み手が何を知りたいのか考えれば、資料に何を書けば良いかがわかります。
本書では、NTTグループや日本IBMといった大企業で、複雑なステークホルダーによる合意形成を行ってきた実績のある著者が、どの会社でも通用する資料を短時間で作成する技術を公開しています。
また、相手に伝えるために押さえるべき資料作成上の「お作法」や、すぐに実践できる独自調査の方法などもあわせて解説しています。
稲葉崇志 著
CCCメディアハウス、1,500円+税
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