アクシスコンサルティング
伊藤 文隆 取締役
即戦力人材(シニアコンサルタント、マネジャークラス)のニーズが高まっています。ポテンシャル層の採用は順調な企業でも、若手を教育・育成しプロジェクトをリードするマネジャーが枯渇しており、プロジェクト受注を見合わせるケースもあるようです。
特に2025年に保守切れとなるSAP領域は採用に苦戦しているケースが目立つ他、継続して先端テクノロジー(IoT、デジタル、ビックデータ、AI、RPA等)領域、ITに起因するサイバーセキュリティー、ITリスク領域も人材が枯渇しています。企業・事業再編に伴うM&A関連のコンサルタントも依然としてニーズが高い状況です。
求職者は、事業会社とコンサルティング業界の両方を視野に入れてキャリアを考えるケースが増えています。サラリー含めた待遇面をコンサルティング業界と同等レベルに設定している事業会社もあり、コンサルタント経験者の事業会社への転身の心理的ハードルは3年前に比べ下がっていると感じています。
事業会社がコンサルタント経験者を求める理由の一つは、事業変革・推進など従来のポジションに加え、ITの推進やM&AおよびPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)などコンサルタントの経験が活かせるテーマが増えているためです。
コンサルティング業界の即戦力採用では、①会社や組織の具体的な課題を伝える、②会社でのキャリアパスだけではなくキャリアの市場価値を伝える、ことで成果が出ているケースが複数あります。
①については、特にマネジャークラスになると、大量採用の中の一人ではなく、価値提供・貢献できるポイントが明確になっているほうが参画したい気持ちが強くなる傾向にあります。②については、ITリスクやサイバーセキュリティーなど市場が拡大していく領域では特に効果的です。
その他スピーディーに即戦力を採用したい場合は、当社でもサービス提供をしているプロフェッショナルなフリーランスのコンサルタントを活用する事例も増えてきています。