【YSメンタルヘルス】「うつ」寛解率80%以上の実績 YSメソッドによるメンタルヘルス対応策

2015年12月から改正労働安全衛生法により、従業員50人以上の企業に「ストレスチェック」が義務付けられる。しかし、企業業績向上のためには「ストレスチェックだけの“消極的メンタルヘルス”では不十分。“積極的メンタルヘルス”が求められる」とYSメンタルヘルスの岡田基良社長は指摘する。従業員の「心の健康」を守るための対応策について聞いた。

YSメンタルヘルス
岡田 基良
代表取締役社長

1964年、名古屋市生まれ。関西大学社会学部卒業後、安田生命保険相互会社(現:明治安田生命保険相互会社)に入社。最下位営業所長だった時に、佐藤康行と出逢い、その指導により、わずか1年足らずで全国1000営業所中トップとなり、その後も最年少で営業課長・統括営業部長を歴任するなど、13年間にわたりトップを維持し続けた。本社部門においても、人事部人材開発室において、新入社員教育を担当。また、営業教育部営業研修課においては、全国営業所長の研修を企画・運営し、実績を上げた。その後、労働組合専従として労働福祉部長、職員対策部長を歴任し、福利厚生制度、健康保険組合、人事制度全般に関わる。人事部人事Gでは課長として、異動、評価、メンタル不調者の休復職面接を担当した。2004年、明治安田生命保険相互会社を退社。同年、経営コンサルタントとして独立。2006年、YSコンサルタント株式会社を設立、代表に就任。ANA、東京海上日動などの大企業の企業研修を担当した。2015年8月、YSメンタルヘルス株式会社を設立し、代表に就任。現在に至る。著書に「トップセールスのDNA」(アイジーエー出版)があり、アメリカ(ロサンゼルス)においても研修、講演を展開している。

様々な企業でメンタルヘルス対応が大きな問題になっていますね。

 2014年度、精神疾患の労災認定者497人のうち、未遂を含む自殺者は99人となり過去最多です。企業にとっては深刻な由々しき状況です。 最たる原因は、長時間労働と職場の人間関係が複雑に絡み合ったものだと思われます。12月からの「ストレスチェック」の義務付けは大きな一歩だと思います。

 この制度は義務違反しても刑事罰にはなりませんが、従業員から訴訟を起こされてマスコミで報道されると“ブラック企業”というイメージが広まってしまいます。また、メンタル不調が原因で自殺されて遺族から損害賠償請求を起こされた場合、企業イメージの低下は免れず存続の危機に陥ることも考えられます。そのためメンタルヘルス対応は、企業防衛のリスク対策としても不可避といえます。

今後、企業にはどのようなメンタルヘルス対策が必要だと考えますか。

 今回のストレスチェックを最低限の義務ととらえて実施するだけの対応は“消極的導入”と言えます。そうではなく、精神疾患が起きる状況を未然に防止してリスクを除き、快適な職場づくりで人材の戦力化と組織力向上を図る“積極的導入”を推進すべきと考えています。

 そこで当社では、医学の理論を基に、佐藤康行が開発した「YSメソッド」という理論を基軸にして、ストレスチェックによる1次予防から未然防止のための研修を含め、メンタル不調者の復職サポートなどをパッケージにした「メンタルヘルスサポートサービス」を提供しています。

 心理学においては「ポジティブ・リフレーミング」という手法が用いられます。端的に言うとネガティブな感情を抽出しポジティブに置き換えるというもので、“ポジティブなものに思おうとする”作業です。しかし、そう思い込もうとすればするほど、潜在意識の中にある過去の記憶や体験が抑止力として働いてしまいます。

 そこで人間の心理として存在する潜在意識よりもさらに深い万人が共通して持つ“全受容、全肯定出来る能力”を開発し、表出させることによって相手をありのままの存在と認めるように導くYSメソッドが開発されたのです。例えて言えば、半月や三日月を見て月の形状ととらえるのではなく、隠れていても常に本来の球形の月を意識するようなものです。

 人は、常に思い込みを持って行動するものです。つまり、何事にも“前提”を置いて接しています。見た目が男性の人と会話する時、男性という前提で話をします。しかし、相手に確認するわけではありません。本当は男装の女性かもしれないですよね。YSメソッドは、そういった表面的な“前提”を一度取り払います。そして、相手のありのままを受け入れるというものです。

●心理学者カール・グスタフ・ユングによる「人間の意識の構成」と医学の理論に基づいて開発された「YSメソッド」

職場においてYSメソッドはどのように展開されるのでしょうか。

 職場の人間関係においては、上司や同僚、部下、取引先をそれまでネガティブな“敵”ととらえていたような考え方を、ポジティブな考え方である“全受容、全肯定出来る能力”によって“味方”ととらえられるように変えることで周囲との調和が生まれ、業務がスムーズに進行できるようになります。

 また精神疾患が起きてしまった時のために、当社と同一のグループにある「YSこころのクリニック」が心療クリニックも運営して復職をサポートしています。このようなアプローチによるサポートはANAグループなど主に大手企業に導入いただいおり、科学的根拠に基づく理論と実践を積み上げたメンタルヘルスサポートサービスは多くの大企業に認めていただいています。

YSメソッドの具体的な効果と実績について教えてください。

 私は以前、明治安田生命で営業所長を務めていました。しかし、全国で1000ほどある営業所の中で最下位という成績でした。そんな時に、お客様の紹介で佐藤康行のYSメソッドを知りました。佐藤の指導を受けたわずか1年足らずで組織力が向上して1000営業所中トップに駆け上がり、その後13年間トップを維持し続けることができたのです。

 その後、本社人事部に異動して人事考課や配転などのほか、メンタル不調者の休復職面談にかかわるようになりました。そこで、YSメソッドを応用して面談してみたところ、復職率や復職までのスピードが劇的に高まったのです。メンタル不調者は、心療内科医から「うつ」という診断を受けて人事に面談に来ます。本人は、もう会社員生活が送れないのではないか、生活が破たんしてしまうのではないかという恐怖心を持って、うなだれて来るわけです。

 一方、面談する側は“気の毒な人”という位置づけで腫れ物に触るような面談をします。そんな“会社側の態度”は本人に伝わってしまい、ますます絶望感にとらわれてしまいます。事実、うつになった社員には、穏便に退職してもらう方向で働きかける企業も少なくありません。

 YSメソッドは、正反対です。相手を三日月ではなく、満月という“完全な存在”ととらえ、「うつは治る」という前提で接します。事実、「YSこころのクリニック」では、うつの寛解率は80%以上です。「大丈夫ですよ。少し休めばうつは治ります。ですから、経歴に傷がつくようなこともなければ、今の立場が務まらなくなるということもありません」と人事の自分が勇気づけると、それだけで相手は明るく、元気になるのです。

企業の組織と働く個人の双方に高い効果が期待できるわけですね。

 明治安田生命を退職する日、私がかつて面談して復職できた2人の社員がわざわざお礼を言いにきてくれたのです。全国トップになれた営業所のメンバーは1人も来てくれませんでしたが(笑)。そのことが私自身非常に嬉しかったのです。それまで自分は営業面で実績を残してきたという自負がありましたが、カウンセリングで人を助けることができた方が、よほど満足感があると思えました。

そして、この素晴らしい方法論を世の中に広めようと思い、2006年にYSコンサルタントを設立しました。社会におけるメンタルヘルスの必要性が高まってきている今こそ事業化に着手すべきと考え、企業で働く人々の「心の健康」を守るためのメンタルヘルスサポートを専門としたYSメンタルヘルスを2015年8月に設立しました。

 これまで、YSメソッドで数多くの企業に勤める営業担当の業績向上に貢献してきました。中には、潜在的メンタル不調者がYSメソッドを通じて活性化され、営業成績向上に奏功したということもありました。企業の業績向上とメンタルヘルスは密接に関係しています。今後はYSメソッドを転職や再就職のカウンセリングなど、サポートの幅を広げ、世の中の多くの人に役立てていきたいと考えています。

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