絆コーポレーション
小川 潤也 代表取締役
新潟エリアの求人動向は、全国展開の大手企業や地元のニッチな業界・業種の勝ち組の採用意欲が極めて強いです。また、サービス業、流通業での求人も減りません。
一方、慢性的な人手不足の介護業界では経営不振により、事業閉鎖する企業も出始めています。
介護と並び人手不足の土木、建築関連も技術職の採用に意欲的です。新潟県はそもそも約1万5000社の建設・土木事業者がいる全国屈指の建設王国ともいわれてきました。
しかし、最近は県内の仕事が減り、首都圏を中心とした全国各地に展開できる企業が業績を伸ばしています。そのため、全国転勤可能な技術職は引く手あまたです。
U・Iターン人材にとって大手企業のホワイトカラーの求人は、全国転勤が条件となっているものが多いため、人気は高くありません。
地場のサービス業、IT・Web業、飲食業も採用意欲は旺盛であり、転勤が限定的なことでU・Iターン人材のニーズにマッチはしますが、企業規模や待遇等で大手企業と比較されると苦戦しています。
U・Iターン人材の確保は地方都市の共通課題です。新潟県でもU・Iターン戦略チームを作り、知恵を絞り、様々な施策を実施していますが、まだ結果には結びついてないようです。
どんな企業でも首都圏の大手企業で10年くらい勤め、経験と知識を備えた方は喉から手が出るほど欲しい人材です。
しかし、大手企業でのキャリアをそのまま地場の企業で生かせるかというと、専門職であるほど難しいのが現実です。それこそがU・Iターンが活性化しない原因の1つと考えます。
優秀なU・Iターン人材の活用を成功させているのは、求める理想のキャリアを持つ人材を探して採用するのではなく、求職者が持つ能力を活かせるポジションを創出できる柔軟な発想や風通しの良い企業であると思います。
会社のビジョン、方向性を明確に打ち出して、「新潟県の活性化を目指す企業」と求職者に気付いてもらうために、求人情報と合わせ会社をプロモーションすることは重要です。求職者もそんな企業が気になるはずです。