組織・人事

やっぱり大変?転勤族の妻が抱えがちな悩み

仕事の都合でやむを得ず転勤が多くなる、いわゆる「転勤族」。環境の変化自体にも苦労が多いものですが、妻や子どもも一緒に引っ越すとなると、その悩みの大きさは計り知れません。今回は、転勤族を夫に持つ「妻」の悩みに焦点をあててみました。

夫が転勤族の妻の苦労と大変さ

結婚する前から夫に転勤の可能性があることはわかっていても、度重なる転勤は労力の大きいもの。実際に引っ越しを繰り返していると、妻が想像以上に悩みやストレスを抱え込んでしまうことは少なくありません。

慣れない土地での生活に手間取ったり、住みたい土地ではない場所で暮らさなければいけなかったり……。さらに子どもがいる場合は、転校なども避けられません。

ストレスの主な原因を、一つずつ見ていきます。

悩み①住む家が安定しない

結婚して生活が安定してきたら、マイホームの購入を考える時期が来るでしょう。

自分たちだけの家を持つことは、「家庭」として安らげる居場所がある安心感を与えてくれます。決まったところに自分たちが帰れる場所があることで、精神的にも落ち着くでしょう。妻は夫よりも家にいる時間が長い傾向にあるためなおさらです。また、「子ども部屋はどうしよう」「キッチンは対面式がいい」など、将来のことを考えながら家を購入することは喜びでもあります。

しかし、転勤族だとマイホームの購入は難しいのが現実です。家を買って、住宅ローンを組んだばかりの時に転勤命令が出る場合もあります。そうなると、妻は家に残ったままで夫だけ単身赴任ということに。会社都合で生活が振り回されることに悩み、疲れきってしまうのです。

だからといって、退職後にマイホームを購入しようとしても、その時点でローンを組むのは困難です。マイホームの購入自体を諦めざるを得ない場合もあるでしょう。

悩み②友達ができない

新天地へ行くことは夫も妻も同じですが、夫は職場で人間関係を作ることが可能です。一方、妻が専業主婦の場合、新しいコミュニティで友人を作るのはなかなか難しいのが現実。

バイトなど、仕事がある土地であれば少しずつ知人は増えていきますが、慣れてきた頃にまた転勤という可能性もあります。その都度築いてきた人間関係がなくなり、また一からやり直し、となってしまうのです。

バイトも人間関係もなんとなく無意味な感じがし始め、人付き合いそのものを敬遠してしまうこともあるでしょう。知り合いがいない土地で昼間は家に一人きり、ということにもなりかねません。そうなれば悩みのはけ口を失い、転勤族の妻の孤独感は一層深くなってしまいます。

悩み③したいことができない

共働きの家庭の場合、夫に転勤が決まったら、妻は夫についていくか単身赴任をしてもらうかのどちらかを選択することになります。ついていくことを決めたなら、妻は会社を辞めなければいけません。

やりたいことを見つけ、やっと就職できた会社。退職するということは、長い時間をかけて築いてきたキャリアや人間関係も手放すということです。新天地で新しい仕事に就きたくても、「またいつ転勤命令が出るかわからない」となると長期の仕事が見つからないこともあるでしょう。

夫のためについてきたけれど、したいことができない状況がだんだん不満になり、「何のためにここにいるんだろう」と悩み、考える日が多くなってしまいます。

悩み④子どもの問題

すでに子どもがいる、または産まれる予定がある場合、転勤族の夫を持つ妻の悩みは夫婦だけのものではなくなります。

妊娠中の望まない引っ越しはもちろん、小さい子どもがいる家庭も大変です。特に子どもの立場からすると、引っ越しと転校が重なるということは、せっかくできた友達と離れるという悲しい思いを何度もすることにほかなりません。

子どもがいる場合、家族全員が転勤についていくのは、子どもが小学生ぐらいの時までの家庭が多いようです。中学生以上になると、人間関係に加えて受験も視野に入るため、夫が単身赴任をするケースが多くなります。

転勤に「ついていく」だけが選択肢ではない

正社員として属する場所がある夫に対し、それを支える妻は毎日慣れない土地での不安や不満を抱えているケースが多いです。夫になるべく転勤の少ない部署への異動願を出してもらったり、転職してもらったりすることも一つの手かもしれません。

妻の置かれる環境は家庭によってさまざま。引っ越しが苦にならない場合もありますし、ついていくのが難しいのであれば、単身赴任という選択肢もあります。夫と妻と子ども、それぞれのライフプランや希望を考慮して、引っ越しや転職・異動についても家族みんなで検討するようにしましょう。

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