メイテックネクスト
河辺 真典 執行役員 紹介事業本部長
求人の現在の特徴は大きく3点あげられます。1つは決算が好調な製品メーカーから製品開発エンジニア(機械・電気・制御などの製品開発に係るすべての職種)の大量採用ニーズ。
また他方は、製品メーカーの製品増産に伴う積極的な設備投資を受け、生産設備メーカーや生産ラインに使用される検査機器メーカーから設備開発エンジニア(機械設計・制御設計に係る職種)の求人ニーズ。
残るはリーマン・ショック以降、中途採用は低調だった半導体・ディスプレー関連の業界から優勝劣敗の中、復調やさらなる拡大に向け回路設計職やプロセス開発職の積極的な採用ニーズです。
自動車業界がこれら求人のけん引役となってます。ハイブリッドの車種展開と電気自動車、また自動運転車まで開発テーマは数多い中、直近は円安と原油安の影響から北米での販売台数が堅調であることが大きくプラスに作用しています。
原油安については反面、これまで好調だったプラント業界において、シェールガス開発の見直しにより、採用を見直している企業も出ています。
求職者の属性は様々です。弱電系企業の構造化改革は長く継続しており、それら業界からのエンジニアの流入は続いているものの、大多数は求職者の個別事情がほとんどで、特にこれといった特異点は無いのが実状です。
従来は求人環境の好転とともに転職を喚起され、求人数とともに求職者は増える傾向にあるのですが、このような状況がここ4年ほど続いていますので、昨今、新規の求職者は漸減基調にあります。したがって求人増加の環境において、エンジニアの求職者は各社において取り合いの状況です。
上述の通りエンジニアの採用市場は明らかに求職者優位の売り手市場です。求職者1人1人をより丁寧に、面接日程調整から面接での対応、また条件提示に至るすべてのプロセスにおいて、事細かに応募者の状況をとらえ、自社でできる限り求職者の視点に立った対応の最適化を行うことが採用成功のカギだと思います。