【IT分野の中途採用】事業成長や業務改善など、ビジネスサイドの視点を持った人材の需要が向上

日本人材ニュース

Goods-N
加藤 拓哉 代表取締役

【PROFILE】ソフトバンクに新卒入社。国内最大手の通信代理店に向けたパートナー営業職を経験。リクルートへ中途入社し、一貫してIT業界への中途採用コンサルティング業務に従事。業界最大手からベンチャー企業まで計100社以上、400人以上の採用決定実績を持つ。高難易度職位の採用充足を最も得意とする。Goods-NではHR Agent事業を統括。

近年、事業会社ではITに関わる組織を内製化し、IT人材を積極的に採用する動きが加速していました。しかし、最近ではその結果として、採用よりも育成にシフトする企業が増え、採用活動に落ち着きが見られるようになっています。

一方で、SIerやコンサルティングファームにおいては引き続き採用は活発化していますが、ジュニアクラスやシニアクラスの採用ニーズは減少傾向にあり、30代の即戦力ミドル層を中心に採用が進んでいます。

企業が求めるスキルとしては、クラウド、データ、AI、IoTなどの先端技術の経験を持つ人材の需要が高く、また技術を活用して、「事業をどのように成長させるか」「業務をどのように改善するのか」というビジネスサイドの視点を持った人材の需要が向上しています。

この傾向は事業会社、コンサルティングファーム、SIerのいずれにも共通しています。さらに、これらのスキルだけでなく、コミュニケーション能力や人間性、カルチャーフィットといったソフトスキルも重視され、長期的な視点で即戦力となる人材を求める動きが強まっています。

求職者の動向としては、リモートワークを廃止する企業が増加する中で、リモートワークを希望して転職活動を開始する候補者が増えています。

また、先行きが不透明な経済状況による将来の不安から、自己成長を求めて転職を考える人材も目立つようになりました。事業会社へ転職したものの、働き方のイメージにギャップを感じ、再びコンサルティングファームやSIerに戻るケースも見受けられます。

採用競争が激化する中で、企業が採用を成功させるためには、入社後の役割期待やミッション、キャリアビジョンを具体的に候補者へ伝えることが不可欠です。また、迅速かつ丁寧な選考プロセスを実施することが、優秀な人材を確保する鍵となります。

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