【障がい者の中途採用】離職率改善のために、採用時の見極めや就労後のサポート相談が増加

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藤野 祐輝 人材紹介チーム リーダー

障がい者採用を進めるきっかけは法定雇用率を達成するためという理由が多くを占めます。そのため企業担当者はまず職域の開拓を行うことが求められ、結果としてデータ入力、書類のファイリングやPDF化など比較的簡易な業務を切り出して求人を開始します。

しかし最近はRPA導入企業も増え、上記のような業務はロボットに置き換わりやすいため、徐々に即戦力の採用が求められるようになっています。また、障がい者雇用では定着率の低さが課題となっており、採用段階での障がい状況の見極めや就労後のサポートなどの相談案件が増えています。

候補者の傾向としては、ここ数年で精神障がい者の登録が増加しています。障がい特性上、接客など臨機応変な対応が難しく事務職を希望される傾向はありますが、業界にこだわらず障がいへの配慮や理解が得られる環境で働くことを希望される方が多いです。

最近では就労移行支援事業所と呼ばれる就労訓練を実施する施設も増えてきており、候補者が自身の障がいに対する理解を促進できる機会も増えています。

障がい状況が安定しているかが採用のポイントであるため、こういった訓練施設での経験なども含め、障がいの自己受容ができている方が採用されていきます。ただし、いくら自己受容ができていても発達障がいなどコミュニケーションに課題を持つ方の中には面接でうまく自分のことを伝えられない方も多くいるため、第三者を交えながら選考を進めていくことが重要です。

障がい者雇用を成功させるためには、企業側の受け入れ体制の構築と、本人が障がいの自己受容ができているかという双方の歩み寄りが必要です。なぜ人を雇うのかという動機形成をし、障がい名にとらわれることなくその人のスキルや人柄、配慮事項を見て、どのように活躍してもらえるのかということを考えることが大切です。

就労後に第三者のサポートを受けることで離職率は改善する傾向にあるため、困ったときは専門家へ相談することをおすすめします。

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