【環境分野の中途採用】SDGs・サステイナビリティ経営に向けて、ハイスキル人材を積極採用

日本人材ニュース

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渡邉 功 人材ソリューション事業部 部長

環境をテーマに20年以上採用支援に携わる当社に寄せられる求人は大きく分けて二つです。一つは環境管理部門の採用です。環境管理と一口で言っても、企業や業界により求めるスキルは異なります。労働安全衛生の経験を重視するもの、化学物質管理・廃棄物など環境関連法規の知見を求めるもの、エネルギーマネジメントや設備保全などがあります。

もう一つが、CSR部門の求人です。メーカー・事業会社で環境・CSR領域の採用は一部企業を除き、これまで世に出ることはほぼありませんでした。しかし最近は積極的な人材採用の動きが日系大手を中心に広まっています。

CSR部門は従来の広報的な役割だけでなく、財務、調達・SCM、人材育成、経営企画まで担うハイスキル人材が集まる部門へ変化しつつあります。ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の急速な拡大や、持続可能な開発目標「SDGs」の実現を目指すサステイナビリティ経営が世界のスタンダードとなった今、環境・CSRはかつてないほど経営に近い重点領域となりました。

環境・CSR領域で転職希望の業務経験者も増えていますが、スキルレベルは相当の個人差があります。超大手企業の担当でも、ほぼコンサル・外注に任せていたというケースもあり、経歴判断は慎重に行うことが必要です。高く評価される人材は、環境・CSRの特定領域で専門性を有することに加え、情報収集と発信が行える一定レベル以上の英語力を備えています。

未経験、ポテンシャル層をターゲットとしていたが、思うように採用が進まないということなら、採用予算、提示年収レンジを再検討し、ターゲットを中堅・ミドル層に変更することをお薦めます。

会社都合で意図したキャリアを阻まれ転職を希望する優秀な経験者が増えており、魅力ある中堅社員がいることで、成長機会を求める優秀な若手が採用しやすくなるという好循環も生まれます。

大手グローバル企業に勝る気概をもって、期待を込めたポストを用意し、中堅層から会社の人材計画を見直してはいかがでしょうか。

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