アールナイン
長井 亮 代表取締役社長
【PROFILE】1999年青山学院大学経済学部卒業。リクルートエイブリック(現リクルート)に入社。連続MVP受賞などトップセールスとして活躍後、2009年に人材採用支援会社アールナインを設立。これまでに2000社を超える経営者・採用担当者の相談や、5000人を超える就職・転職の相談実績を持つ。北陸学院大学にて非常勤講師を務めるなど、全国で学生・ビジネスパーソン、また経営者を対象に年間約100回のキャリア・採用・育成・定着に関する講演、セミナー、研修を行う。またキャリアに対する啓蒙活動及びキャリア・スペシャリストの普及を行う、一般社団法人国際キャリア・コンサルティング協会の代表理事に就任。人材プロフェッショナルの育成にも取り組んでいる。
自社でWEBサービスを展開しているベンチャー企業は、2015年夏以前と変わらずエンジニアの募集を継続しています。特に夏は大手企業が新卒採用などに注力していたことから、中途採用が手薄となっており、新卒採用を行っていないベンチャー企業は、ここぞとばかりに中途採用を強化しています。
その中でも第二新卒を対象とした営業職の募集が増加。新卒採用にパワーをかけられないベンチャー企業では、自社に合った人材育成をしていくため、まだ色に染まっていない第二新卒に狙いを絞っています。業界でいくと、人材・広告・メディカル・通信など。人物重視の採用を行っています。
採用を強化しているベンチャー企業も2つのタイプに分かれています。資金調達をてこに収益化の加速を目的として積極採用する企業と、地道に自社のビジネスモデルを模索しつつ、拡大に向かっている企業です。前者では資金力をバックに大量採用を実施。転職サイトでの広告プロモーションや、人材紹介を通して求人を多く出しています。
一方後者は、極力予算をかけずに活動しようと、SNSの利用などコストパフォーマンスの良い手法を選んでいます。転職情報を収集するリソースによっては求人企業の顔ぶれが大きく変わってくるため、求職者は様々な転職手段を利用することで、多くの情報を得ることができます。
また素養系の求人も増えていることから、まずは企業に話を聞いてから判断するのも一つの方法かと思います。
採用を成功させている企業に共通することは、将来のビジョンや会社で働いている人たちの素顔、雰囲気などを伝えていることです。大手企業にはハードデータでは勝てませんので、入社した後の成長感や仲間意識、そういった人間的な部分での差別化が重要です。
会社のホームページに働く従業員の素顔を載せてみたり、面接の時にいきなり面接を始めるのではなく、まずは会社の説明をしっかりと行ってから始めるなど、一工夫するだけでも、求職者の入社意欲醸成に繋げることが可能となります。