【著者が語る】自己肯定感を高めて職場の居心地をよくする方法

think shift
浅野 泰生 代表取締役 CEO

【PROFILE】大学卒業後、一部上場の飲料メーカーに営業職として入社。大手税理士法人で会計実務に従事。2006年 中小企業の経営支援に特化した業務システム開発会社に入社。2014年 血縁関係のない創業者からの経営承継により代表取締役社長に就任。2015年 引き継いだ当初赤字続きだった同社を就任初年度に黒字化。2017年 新規事業を展開するための戦略子会社を設立、設立2年目で単年黒字化に成功。2018年 就任から在任期間中5期連続で増収を達成。2019年 後継者支援に専念すべくthink shiftを創立。

自己肯定感をテーマにした本は、子供の教育や自分の心を見つめ直すものがほとんどでした。しかし、社会に出た人は、自己肯定感の低さを自覚したとしても、幼少期からやり直すことはできません。自分の心を見つめ直している間も、日々の仕事はこなさなくてはなりません。

そこで、より実践的な内容として、職場で自己肯定感を高め、本質的な“居場所”を見つける方法について、私の実体験を役立てられないかと考えたのが出版のきっかけでした。なぜなら、私も元来は自己肯定感を持ち合わせていなかったからです。自分をありのまま認め、できることを増やし、他人に認められ、必要とされる人間になっていく過程で徐々に自己肯定感を高めていきました。

本書の読者は、自己肯定感が低めのビジネスパーソンを想定していますが、そのような社員に対する指導に役立つものと自負しています。本書にある61の法則のなかから、3つの要点について紹介していきます。

一つ目は、目の前の事象を切り分けること。仕事では多くの問題にぶつかります。それは自分の問題か、相手の問題か。済んだことか、対処できることか。事象を切り分け、起きた問題を整理することが重要です。

二つ目は、コントロールできることに注力すること。過去と他人は変えられず、未来と自分は変えられます。過去は悔やんでもなかったことにはなりません。未来に向けて自分ができることだけに焦点をあて行動すべきです。

三つ目は、最善を尽くした後は相手に委ねること。仕事の結果に対する評価はコントロールできません。自分にできるのは能力を出し惜しみせず発揮するだけ。やれることをやったら評価を受け止め、次につなげていくことが大切です。

これらは言葉で語るほど簡単ではありませんが、私自身がそうであったように意識してトレーニングしていくことで必ず結果が出ます。本書がビジネスパーソンの変化のきっかけに、社員教育のヒントになれば幸いです。

浅野泰生 著
つた書房、税込1,650円

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