リフレクション（reflection）とは、直訳すると反響・反映・塾考・内省という意味があります。ビジネスシーンで用いられるリフレクションの意味は「内省」の部分が強く、自分の心と向きあって自分の考えや行動を省みることです。具体的には、業務の内容や成果物などを振り返ることによって自分自身を見つめ直し、どのような事実があったかどのように感じたかなどを分析するのです。
内省と似た言葉に反省があります。反省とは、自身の間違った行動や考えなどに対して振り返り、間違っていた点について改善する気持ちをあらわすことです。内省と反省とは似ているようで異なり、その違いを理解することがリフレクションについて理解が深まるポイントでもあります。リフレクションを反省と捉えてしまうと、業務の失敗などを探して自身の弱みなどネガティブな思考へと導いてしまいます。リフレクション（内省）とだけ聞くとあまり馴染みがないため、間違った手法とならないように注意が必要です。
リフレクションの具体的な方法では、背景やプロセス、結果について分析していきます。その分析結果をもとに、以前の経験値と比較して評価します。個人で紙などに書き出して行う方法もあれば、上司と部下の1on1や集団で行うこともできます。とくに複数で行う場合には、自分だけでは気づけなかった点も出てくるためより効果的です。
リフレクションをする際のポイントは、事実と感情を切り分けることです。感情的にならずに自分の気持ちを客観的に分析することが大切です。そして業務の意義や、組織から任されていることなどを振り返ります。
リフレクションの効果は、伸ばすべきポイントや改善点に気づけることにあります。とくにリフレクションした内容と組織としてやるべきことを擦り合わせれば、業務の意義がより明確になります。
仕事は同じルーティンの繰り返し作業も多いです。日常的に行っている作業は慣れもあり効率的に作業が進んでいる場合もありますが、毎日同じ作業だとどうしても飽きてしまい、同時に改善点を見いだす能力を低下させます。ルーティンワークであってもリフレクションによって、試行錯誤する能力を養い、結果的に仕事のパフォーマンスが得られる効果があります。
