仕事満足度ランキング1位の職種は「構造設計」

パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」がビジネスパーソン1万5000人を対象に実施した調査によると、仕事に対する満足度が最も高い職種は「構造設計(技術職)」だった。

 現在就いている職種に対する満足度を「総合」、「仕事内容」、「給与・待遇」、「労働時間(残業・休日など)」、「職場環境(社風・周囲の社員など)」について100点満点で回答してもらった結果、「構造設計(技術職)」が70.2点で1位となった。

 「構造設計」は、仕事内容、労働時間、職場環境で70点を超え、昨年の5位から順位を上げた。

 1位となった要因についてパーソルキャリアでは「地震や台風などの災害が多くなっている昨今、安全性を考えて設計をする構造設計には専門スキルが要求される。かつ経験者も少ないことから希少価値の高いキャリアを築けるため、仕事に対する満足度が高く、就いてよかった職種であると実感している人が多い」と分析する。

 2位は「Web・モバイル・ソーシャル・ゲーム制作/開発」(67.3点)で、昨年の8位から6つ順位を上げた。4つの指標のうち、仕事内容に対する満足度が最も高かった。

 3位の「財務」(66.9点)も、昨年の10位から大きくランキングが上昇した。労働時間の満足度が最も高く、「繁忙期以外は定時に帰れる」などのコメントからも、メリハリを付けて働いている様子がうかがえる。

 2020年度の総合満足度1位だった「融資審査/契約審査」は、労働時間と給与・待遇面での満足度が低下している。その要因についてパーソルキャリアでは「コロナ禍の影響を受けた企業への融資案件が増加して残業時間が延びていること、また融資審査業務においてはパフォーマンスが定量的な評価に反映されづらく、給与や待遇に不満を持つ人が増えていることが考えられる」としている。

【仕事満足度ランキング トップ10】
1位 構造設計 70.2点
2位 Web・モバイル・ソーシャル・ゲーム制作/開発 67.3点
3位 財務 66.9点
4位 運用(金融系) 66.8点
5位 基礎研究・先行開発・要素技術開発(機械・電気) 66.2点
5位 分析/評価/品質管理/品質保証(医療系) 66.2点
7位 データベース/セキュリティエンジニア 65.8点
8位 広報/IR 65.7点
8位 経営企画 65.7点
8位 製品企画(機械・電気)65.7点

 5つの指標別にみると、「総合」が60.2点(昨年60.7点)、「仕事内容」が63.4点(昨年63.6点)、「給与・待遇」が55.0点(昨年56.1点)、「労働時間」が68.3点(昨年68.4点)、「職場環境」が62.7点(昨年62.1点)となり、「職場環境」以外の指標で昨年を下回る結果となった。

 5つの指標の中では「労働時間」の満足度が一番高く、「働き方改革で残業が少なくなった」、「休暇がとりやすくなった」、「在宅勤務で通勤時間がなくなった」など、労働時間の短縮に関するコメントが多く見られた。

 昨年よりやや点数がアップした「職場環境」では、「テレワーク中心ではあるが、コミュニケーションが取れており、風通しが良い」、「フルリモートが実施されており、環境面で不満はない」など、リモートワークを歓迎するコメントが多かった。

 調査は、2021年8月19日~23日、22歳~59歳の男女正社員を対象にインターネットで実施し、1万5000件の有効回答を得た。

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