採用戦略の成功事例4選【100社取材した編集部が厳選】

新型コロナウイルス感染症をはじめとした昨今の社会情勢により、人手不足の問題は深刻です。
人材採用が上手くいかずに頭を抱えている人事担当者も多いのではないでしょうか。

人材採用において、重要な役割を担っているのが「採用戦略」の立案です。
別の記事で、「人材採用は、企業の今後を担う重要な側面を持っているので、採用戦略は経営戦略の中でも重要な位置づけをされている」とお伝えしました。

本記事では、「採用戦略」の言葉の意味を再度お伝えした後、今回は採用戦略の具体的事例にフォーカスを当ててご紹介していければと思います。

「採用戦略」を立てなければならない理由や、立案する際のポイント、実際の立て方を知りたい方はこちらの記事をご参照ください。人事部長向け専門誌発行メディアから見た人材採用戦略のポイント

~この記事の結論~

採用戦略とは?

採用戦略とは、企業が自社の求める優秀な人材を獲得するために立案する戦略のことです。
人材採用は、企業の今後を担う重要な側面を持っています。
そのため、採用戦略は経営戦略の中でも重要な位置づけをされています。

採用戦略を立てていく上で注意していただきたい点が1つあります。
それは、人材を早く獲得したいあまり、戦略を立てる前に具体的な施策から着手してしまうことです。
場当たりな施策はその場しのぎのアイデアにすぎず、PDCAを回しづらくなってしまいます。
そのため、施策ベースになっていないか適宜確認する必要があるでしょう。

また、自社に合った採用戦略を策定することも重要でしょう。新卒採用と中途採用でも戦略は大きく変わってくるはずです。ゴールを見失わないように注意しましょう。

<参照:人事部長向け専門誌発行メディアから見た人材採用戦略のポイント

採用戦略の成功事例4選

各企業の採用戦略について、人材会社の数社に事例を語っていただきました。

  • ジョブ型採用の事例(KDDI)
  • DX人材採用の事例1(兆)
  • DX人材採用の事例2(シンクトワイス・新卒採用)
  • リファラル採用の事例(MyRefer・アルバイト採用)

ジョブ型採用の事例(KDDI)

新型コロナウイルス感染症の影響でテレワーク・リモートワークが急速な広がりを見せ、企業も人材確保に向けて様々な取り組みをしています。

その中でも代表的なのが「ジョブ型雇用」です。
ジョブ型雇用は、特定の仕事・職務、役割・ポストに対して人材を割り当てる雇用方法です。
年功序列・終身雇用・新卒一括採用などが前提とされ、日本の企業で多く取り入れられているので「日本型雇用」とも呼ばれるメンバーシップ型雇用とは対照的なのが特徴です。

ジョブ型雇用の導入を最初に提唱したのは経団連です。
春闘の指針である2020年版「経営労働政策特別委員会報告」でジョブ型雇用を提唱しました。
今年の春闘に向けた21年版でも改めてジョブ型雇用の必要性を説いています。

「2020年版報告では、『メンバーシップ型雇用』のメリットを活かしながら、特定の仕事・職務、役割・ポストに対して人材を割り当てる『ジョブ型雇用』を各企業にとって適切な形で組み合わせた『自社型雇用システム』の確立を呼びかけた。この基本方針を念頭に置きながら、各企業において検討を進めていくことが望まれる」(21年版経労委報告)。

【DXを加速する新人材戦略】ジョブ型導入の狙いと現実 取組企業の人事の悩み

そんな中、いち早くジョブ型採用に乗り出したのがKDDIです。
働いた時間ではなく成果や挑戦および能力を評価・称賛し、処遇へ反映することを目的とした、「KDDI版ジョブ型人事制度」(KDDI既存社員向け) を2020年8月に導入しました。
<参照:時間や場所にとらわれず成果を出す働き方の実現へ、KDDI版ジョブ型人事制度を導入

これは、ジョブ型のWILLコースと、初期配属を特定しないOPENコースを組み合わせたハイブリッド型人事制度です。

KDDI版ジョブ型人事制度を導入するに至った背景には、

  1. 以前と比べ、自分のバックグラウンドや能力に裏打ちされた「やりたいこと(=WILL)」持ち、その能力を入社後すぐに活かせる会社に就職したい、と考える学生が増えてきていること
  2. 前職の経験やスキルをベースに採用される中途社員の採用数が大幅に増加したこと

の2つがあります。

ジョブ型人事制度の導入によって、「プロを創り、育てる制度」というコンセプトの達成を目指しています。

<参照:KDDI版「ジョブ型」制度はなぜ生まれたのか

KDDIの新人事制度について、以下は弊社の溝上憲文編集委員が取材した記事です。

KDDIは、22年4月から一般従業員にも導入予定                    溝上憲文 (溝上 憲文 編集委員)
労使で議論すべきテーマも多い。KDDIはジョブ型人事制度を2020年8月に導入。先行して中途採用者や新卒採用者に適用し、既存社員は21年4月に管理職層に導入し、22年4月に労使協議を経て一般従業員に導入する予定だ。導入の背景には通信事業の競争が激化する中で、通信に軸足を置きつつ金融、エネルギー、エンターテイメントなどの新規事業の拡充が急務であること、そのために専門性を持つプロフェッションル人材の育成と外部の専門人材を獲得するための魅力ある処遇制度にすることを掲げている。

新制度は管理職層を「経営機関基幹職」とし、リーダーとエキスパートの2つの区分に分けて処遇。一般従業員は従来の資格等級制度から、2段階のジョブグレード(職務等級)に移行。グレードはいくつかのゾーン(給与レンジ)に分かれ、グレード・ゾーンは職務記述書で定義されている。ただし職務内容が厳密に書かれているわけではない。職務範囲を広くすることで異動による育成と成長も考慮されている。KDDI労働組合の幹部は労使協議についてこう語る。

「当初導入の背景と目的についての会社の考え方が組合員に腹落ちできるかという観点から時間をかけて議論してきた。現在は新制度の評価項目の詳細な確認について議論しているが、今後は新制度への移行に伴う賃金水準の協議を行っていく。制度を変えたからといっても給与が下がることがあってはならないというのが第一の基本だ」

新たなジョブグレードでは定期昇給がなくなり、評価によって昇給・減給する仕組みに変わる。昇給・昇進できずに給与が固定化ないし下がる懸念もある。

「昇給・昇進し給与が上がる人が出てくる一方で、昇給せずにとどまる人や下がる人が出てくることを最も危惧している。仕事基準の中でプロ人材になれと言われても難しい部分もある。しっかりした教育や育成も必要になるし、評価の適正化も求められる。誰もが再チャレンジできるような人材教育などの環境を整えていくべきだと考えている。組合としてもエンプロイアビリティを高めるような動機付けのセミナーを提供したり、全体の底支えをしていく必要があると考えている」(労組幹部)

【DXを加速する新人材戦略】ジョブ型導入の狙いと現実 取組企業の人事の悩み

しかし、ジョブ型人事制度には懸念点もいくつかあるようです。
引用部分で、KDDI労働組合は労使協議の内容について言及しています。

  • 評価によって昇給・減給する仕組みに変わるため、昇給・昇進できずに給与が固定化ないし下がる懸念がある
  • しっかりした教育や育成、評価の適正化が必要
  • 誰もが再チャレンジできるような人材教育などの環境を整えていくべき
  • 組合もエンプロイアビリティを高めるような動機付けのセミナーを提供したり、全体の底支えをしていく必要がある

今後、多くの企業でもKDDI版ジョブ型人事制度に倣ったハイブリッド型のジョブ型採用を導入していくことが予想されますが、組合を納得させる解決策も必要になってくるでしょう。

②DX人材採用の事例1(兆)

新型コロナウイルス感染症の影響で、社会全体としてデジタル化の必要性を実感しています。
DX推進を経営戦略に掲げ、DX人材の採用を採用戦略に組み込む企業が増えてきました。

別の記事でもDXについては詳しくご紹介していますが、
DXとは、デジタル技術の活用によって製品・サービスやビジネスモデルに変革を起こし、経営改革を実現することです。単にIT導入やデジタル化のことではありません。
そして、DX人材とはDX実現に向けて明確なビジョンを描き、具体的な取り組みを実行できる人材のことです。
(「DX」や「DX人材」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください
 「DX人材」とは?採用に役立つ人材エージェント7選

しかし、社内でDXを推進できる人材を調達するのはなかなか困難です。なぜなら、DXについての認識が人それぞれで違うのが現状だからです。
そこで、ヘッドハンティング会社に依頼し、外部から即戦力人材を招聘している大手企業も増えてきています。

以下はDX分野の採用支援で実績を上げている兆(きざし)の事例です。

DXのプロジェクトを推進できる人材を外部から招く                兆 近藤保 (近藤 保 代表)
デジタル技術とビジネスモデルが結合することによって、異なる分野からの参入や業界を越えたDX競争は激しさを増している。コロナ禍で対面型ビジネスが困難になる企業も出ており、デジタルを活用した業態への転換は急務の経営課題だ。

DXのプロジェクトを推進できる即戦力人材を外部から招く企業も目立っている。ある大手食品メーカーでは、DX推進室のメンバーを社内公募したもののプロジェクトを実際にどう進めていくか、自社にないリソースをどう得ればよいのかといった壁にぶつかり、外部からDX推進の経験豊富な人材を招いてる。航空会社、半導体製造装置メーカーなども同様に実践力のある人材をヘッドハンティングで採用している。

また、自動車メーカーやメガバンクでは先端分野のベンダーやパートナーとの共同プロジェクトを進める上で、高いレベルの技術を正しく評価できる人材が社内にいないとプロジェクトを主導的にリードできないという理由から、ハイレベルなAIエンジニアやテクノロジーに精通した人材を探し出すためにサーチ会社を利用している。

こうした企業の狙いについてエグゼクティブサーチ会社、兆(きざし)の近藤保代表は「社内の人材だけでは進めることの難しいテーマが増え、DXの遅れに対する経営者の危機感は高まっています。やりたいことは決まっていても実現のノウハウが不足している組織は多く、外部から人材を獲得する企業は増えるでしょう」と解説する。

実際に、同社には日本を代表する企業からDXを推進できる人材のヘッドハンティングの相談が増えているという。

【DXを加速する新人材戦略】不足するDX人材 採用と育成の最前線

上記引用部分のまとめ

DX推進の背景コロナ禍で対面型ビジネスが困難になる企業も出現、デジタルを活用した業態への転換は急務
大手食品メーカー/航空会社/半導体製造装置メーカー・DX推進室メンバーを社内公募するも、プロジェクトの実際の進め方や、自社にないリソースの獲得方法といった壁にぶつかり、外部から経験豊富なDX推進人材を招聘
・実践力のある人材をヘッドハンティングで採用
自動車メーカー/メガバンク先端分野のベンダーやパートナーとの共同プロジェクトを進める上で、ハイレベルなAIエンジニアやテクノロジーに精通した人材を探し出すためにサーチ会社を利用
(∵高いレベルの技術を正しく評価できる人材が社内にいないとプロジェクトを主導的にリードできないため)

外部の優秀なDX人材を採用したい際は、兆に依頼すると良いでしょう。

DX人材採用の事例2(シンクトワイス・新卒採用)

従来の新卒採用は、一括採用・年功序列・終身雇用などが特徴的なメンバーシップ型雇用でした。
総合職採用であり、ジョブローテーションをしながら徐々に自身の得意分野を見つけていくといったものでした。

しかし、昨今、新卒採用においても専門性を持ったDX人材の需要は高まっています。
なぜなら、先ほどお伝えしたように社会全体でDX推進がキーワードとなっており、新卒でデジタルを得意とする優秀な人材は即戦力になるからです。

以下は、新卒のDX人材採用の支援を得意とするシンクトワイスの事例です。

新卒採用でもデジタルが分かる学生の需要増                    シンクトワイス (猪俣 知明 社長)
デジタル事業を強化する大手出版社の採用担当者は、「既存のアナログ事業のイメージで学生に見られているため、応募を待っていてはデジタル人材を採用できない」と、採用ページ経由の応募者の中にターゲットとする学生が少ないと危機感をあらわにする。

なんとしても優秀なDX人材を獲得したい大手企業では、新卒採用でもDX人材に高い初任給を提示している。また、学生の専門性をデジタルに縁遠い人事担当者では判断できないという理由で、面接や採用の責任を事業部門に移す企業も出てきている。

こうした背景をITエンジニア・デジタルマーケターの新卒紹介を行うシンクトワイスの猪俣知明社長は「IT分野のエンジニア採用では、優れた人材を獲得するために総合職採用から専門職採用へ移行していく流れがあると思います。学生もエンジニアとして活躍できる配属にこだわるようになってきました」と話す。

ITエンジニアだけでなく、Webマーケティングなどのデジタルが分かる新卒の採用ニーズが急速に高まっており、同社の新卒紹介サービスを通じて今年入社したDX関連の学生は前年比120%となっているという。

エンジニアの新卒採用について猪俣氏は「業務ですぐに力を発揮できるハイレベルな学生を求める企業が増え、採用のハードルは上がっています。採用手法や選考プロセスなどは、即戦力を求める中途採用に近づいていくのではないでしょうか」と予測する。

【DXを加速する新人材戦略】不足するDX人材 採用と育成の最前線

上記引用部分のまとめ

エンジニアの新卒採用・優れた人材を獲得するために総合職採用から専門職採用へ移行していく流れ
・学生もエンジニアとして活躍できる配属にこだわるようになってきた
・即戦力になるハイレベルな学生を求める企業が増え、採用のハードルUP
・採用手法や選考プロセスなどが中途採用の手法に近づく
優秀なDX人材を獲得したい大手企業新卒採用でもDX人材に高い初任給を提示
企業A面接や採用の責任を事業部門に移す
(∵学生の専門性をデジタルに縁遠い人事担当者では判断できないから)

新卒のエンジニア人材を採用したい企業は、シンクトワイスにお願いするのがおすすめです。

 

リファラル採用の事例(MyRefer・アルバイト採用)

アルバイトの採用市場においても、人手不足の職場において、いかに現場にマッチした人材を獲得するかが重要になっています。そんな時に有効な手段なのがリファラル採用です。

リファラル採用は、社員に友人や知り合いを紹介してもらい、採用候補者を募る採用手法のことです。
リファラル採用(リファーラル採用)の「referral」には、「紹介・推薦」という意味があります。

人事部長向け専門誌発行メディアから見た人材採用戦略のポイント

リファラル採用の導入支援の先駆であるMyReferの鈴木 貴史 代表取締役社長CEOは次のように語っています。

企業が採用を成功させるために、リアルな口コミによる採用手法である「リファラル採用」が重要になっています。友人からの紹介で応募した方はほぼ必ず面接にも来ますし、現場のリアルな声を聞いているからマッチング率も高くて離職率が減ります。また、アルバイトの方が自ら友人に声をかけることで、仕事や職場作りへのモチベーションが上がります。

あるお店では、リファラル採用を促進させたことで売上まで上がり、有名な賞を取るほどの人気店へとつながったそうです。このように、若年層を中心にアルバイト採用・職探しは大きく変化している中、自社のスタッフの生の口コミを活用することで人手不足の解消と現場のエンゲージメント向上につながるでしょう。本社や店長が連携してアルバイトの方々と一緒におすすめしたい職場を作っていくことが重要です。

【アルバイト採用】リアルな口コミによる「リファラル採用」で、若年層の職探しの変化に対応

上記引用部分のまとめ

アルバイトのリファラル採用・友人からの紹介で応募した方はほぼ必ず面接に来る
・現場のリアルな声を聞いているからマッチング率も高く離職率が減少
・アルバイトの方が自ら友人に声をかけるため、仕事や職場作りへのモチベーション増加
店舗aリファラル採用の促進により売上まで増加、有名な賞を取るほどの人気店へ成長

この事例より、アルバイトの採用戦略として、リファラル採用は非常に有効な手段だということがわかりました。
リファラル採用を導入したい企業はぜひMyReferに採用支援を依頼しましょう。

まとめ

いかがでしたか。
本記事では、採用戦略の事例をいくつか紹介してきました。

採用戦略とは、企業が自社の求める優秀な人材を獲得するために立案する戦略のことでしたね。
人材採用は、今後の会社の事業拡大や成長を大きく左右しますのできっちりと立てる必要があります。

採用戦略の成功事例として、今回は4つご紹介しました。
他にも採用や戦略について読みたい方は、弊社の記事一覧よりご覧ください。

 自社の採用戦略を立案する際に、本記事が少しでもお役に立てると幸いです。

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