【M&A分野の中途採用】M&A仲介業界は新会社の立ち上げが活発で採用数が大きく増加

日本人材ニュース

ヤマトヒューマンキャピタル
堀江 大介 代表取締役

一口にM&A業界といっても、投資銀行や会計事務所系アドバイザリーファーム(FAS)、M&A仲介会社、銀行のM&Aチームなど多様なプレイヤーが存在し、それぞれ採用ニーズや転職市場環境が異なるため、今回は特に採用意欲の旺盛なM&A仲介業界について述べます。

M&A仲介業界は、大手上場3社を筆頭に各社とも非常に採用意欲が強い状況が続いています。ここ数年、上記3社から独立し新会社を立ち上げる動きが活発になっており、業界全体の採用数は大きく増加傾向にあります。

主な採用ターゲットは、金融業界や事業会社で優秀な営業成績を残した25~35歳程度の男性です。以前は各社一様に、とにかく中小企業経営者と強固な関係を築くことのできるコミュニケーション能力の高い人材を好んで採用していましたが、最近はそれらに加え、いわゆる「地頭」の良さや、顧客の事業を深いレベルで理解できるビジネス感度の高い人材を好む傾向が見られます。そのため、営業経験のない会計士や経営コンサルタント職の人材採用実績も増えています。

背景にあるのは、とにかくDMやテレアポで数を稼ぐ営業を行えば一定程度成果の出ていた事業承継M&Aマーケットが、ここ数年の新規事業者参入により、以前ほどブルーオーシャン市場とは言えなくなりつつある点です。

求職者の動向は、変わらず営業系ビジネスパーソンにとってM&A仲介業界は業務内容と報酬面の魅力から非常に人気のある職種と言えます。

一方で、以前に比べるとM&A仲介各社の情報(報酬体系、労働環境、営業戦略等)が取得しやすくなってきたため、優秀な人材であればあるほど、どの会社を選ぶべきかという目が厳しくなってきています。今後、継続的な事業成長のためには求職者に「選ばれるM&A仲介会社」になる必要があるでしょう。

求職者がM&A仲介会社を選ぶ3つのポイントには、①魅力的な報酬体系、②働きやすい自由な労働環境、③案件獲得ノウハウ・ネットワークの有無―が挙げられます。

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