人材採用動向レポート

【金融分野の中途採用】「新事業の専門知識」と「高度な金融技術」を併せ持つ人材に高いニーズ

キャリエイブル
下田 由紀 代表取締役

金融業界で「金融×事業」の求人が増えてきました。特にキャッシュフローを生み出すあらゆるアセットやプロジェクトに、ストラクチャードファイナンス(SF)といった高度な金融技術を駆使したものです。

最近は「脱炭素」「デジタル」といった潮流の中、環境・社会インフラ、不動産の再開発、航空機・船舶の脱炭素機材導入、自動運転や電気自動車への新車入替にとどまらない新たなモビリティサービスなど、各事業分野で資金需要が拡大しています。

こうした分野に対して投融資を実行する側として「新事業の専門知識」と「SFの金融技術」を併せ持つ人材ニーズが高まってきています。

一方、求職者の動向としては、昔ながらの銀行や証券会社の中で主に個人向けの金融商品販売や企業融資を担ってきた人材ではなく、前述のSFを経験した人材の採用が急増しています。彼らはお金を貸すだけのファイナンスではなく、さらにリスクをとる事業・企業投資、投資後の事業運営などの求人に高い関心を持ち積極的に転職を希望しているため、報酬条件さえ合えば採用に至るケースが多いと思います。

また、最近では金融以外からの採用として「各業界の経験」×「ファイナンスなどの実務経験」といった事業会社側から金融方面へのキャリアチェンジを希望する人材の採用も多くなってきています。

例えば、現場でプロジェクトの計数管理業務を通じて金融の重要性や面白みを知って、投融資側から事業に関わりたいと志向する人材や、モノの営業出身者が簿記やMBAで学んだファイナンス知識を活かしたいと希望する人材が特徴としてあげられます。

いずれも共通するのが、「高度な金融技術を習得して自身のポータブルスキルを向上させたい」という志の高い人材と言えます。

採用を成功させるポイントは、①目指す事業活動とコミットメントを面接段階でしっかり伝える、②柔軟な報酬制度にし外部環境に合わせられる制度を設計することが挙げられます。どの企業も模索中ですが、両方とも実践できる企業が勝ち組になると考えます。

インソース
経営者JP

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