【著者が語る】部下のやる気はいらない「一歩踏み出す」からはじめるコーチング

PABLO_岩崎徹也

PABLO
岩崎 徹也 代表取締役

【PROFILE】慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科修了 2013年新卒でリクルートホールディングス入社、リクルート住まいカンパニーにて大手法人営業/新規事業立ち上げなどを歴任。

「どうすれば部下の“やる気”を引き出すことができるのか」

最近はこのような相談がとても多いです。特にベテラン社員が若手社員の育成において悩まれているように感じます。そのような方が手に取り、現場で実践していただきたく本書を執筆しました。

本書の内容は1on1の対話に必要なコーチングのノウハウです。根源にあるのは、やる気があるから成長するといった従来の考え方ではなく、対話によって「行動のきっかけを与えることで一歩踏み出し、日々の何気ない経験から気づきを得ることで成長する」という科学的なアプローチ方法です。

例えば「なんかやる気が出ないなあ」という状態。これはやる理由が明確になっていないのです。

やる理由とは何かは8つの問いで考えるとわかりやすく「why(なぜやるのか)」「what(何をやるのか)」「when(いつやるのか)」「where(どこでやるのか)」「how(どうやってやるのか)」「who(誰とやるのか)」「whom(誰にやるのか)」「which(どちらをやるのか)」、このフォーマットに合わせて問いを深掘りしていくと明確になっていないことがわかるようになります。

この8つの問いを埋め行動のきっかけを与えることで「一歩踏み出す」といった前向きな行動が起きます。

踏み出した一歩をただの経験として終えるのではなく、学びを抽出することで持続的な成長を支援することができます。経験から学ぶ力をつけるために「経験学習サイクル」を軸にした内省支援(自分の思想、言動などを深く省みること)が役立ちます。

「経験する」「振り返る」「教訓を引き出す」「応用する」といった4つの項目の間には壁が存在しています。それぞれの壁をコーチングによる内省支援によって一緒に乗り越え、持続的な成長に繋がっていきます。

今求められる人材育成は組織の要望と個人の欲求をうまく結びつけ、調整調和を行うことでその人らしく働き、成長することであると考えます。組織内の対話によりそのような環境は作れます。

“やる気”に依存しないコーチングのノウハウが組織づくりの一助となればこの上ない幸せです。

PABLO_岩崎徹也_部下のやる気はいらない

岩崎徹也 著
日本能率協会マネジメントセンター
1,650円+税

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