2022年の労働災害による死亡者数は774人で、前年と比べ0.5%減となり、過去最少を記録したことが厚生労働省のとりまとめで明らかになった。
2022年1月から12月までの新型コロナウイルス感染症へのり患によるものを除いた労働災害による死亡者数は774人で、前年から4人、0.5%減少した。
「第13次労働災害防止計画」(以下「13次防」)の重点業種では、建設業281人(前年比3人増)、製造業140人(同9人増)、林業28人(同2人減)となった。
死亡者数が多い事故の型別は、高所からの「墜落・転落」が234人、「交通事故(道路)」が129人、機械などによる「はさまれ・巻き込まれ」が115人となった。
労働災害による休業4日以上の死傷者数は13万2355人で、前年と比べ1769人増(1.4%増)となった。休業4日以上の死傷者数は、長期的には減少傾向にあるが、近年、増加傾向にあり、2002年以降で過去最多となった。
13次防の重点業種では、陸上貨物運送事業1万6580人(前年比225人増)、小売業1万6414人(同11人減)、社会福祉施設1万2780人(同17人減)などとなっている。
事故の型別では、特に死傷者数が最多の「転倒」3万5295人(前年比1623人・4.8%増)、腰痛等の「動作の反動・無理な動作」2万879人(同103人・0.5%増)を合わせて全体の4割を超え、さらに増加した。