Resily
堀江 真弘 代表取締役社長
【PROFILE】東京大学大学院学際情報学府卒業後、Sansanに入社。法人営業に従事した後、プロダクトマネジャーを経験。2017年にResilyを創業
人的資本経営、ジョブ型雇用、リモートワーク、副業解禁など、日本企業の在り方と、企業と個人との関係が、近年急速に問い直されています。これらの人事テーマはすべて、企業の「労働生産性の向上」が、事業価値に結びつくという精神から出発したものです。
OKRももちろん、同様の精神を持っていますが、OKRはそれに加え、純然たる事業成長を目的に置く組織マネジメントのフレームワークです。そしてこの点こそが、OKRが他の人事施策と一線を画す点です。
何をもって事業を成長させるか。どのように多くの顧客により大きな価値を提供していくか。この、企業の存在意義とも言える本丸を押さえることではじめて、あらゆる人事施策が成果に結びつくのではないか。それが本書執筆の背景にある問題意識です。そして、OKRがその本丸をおさえるキーになるのではないかと、私たちは信じています。
本書は、OKRを企業に導入し、運用するための基礎的な考え方を網羅すると同時に、OKRに取り組んだことのない方々にもOKR運用を想起いただけるよう、架空の日本企業がOKRを検討し、導入するストーリーも掲載しています。
「OKRは人事評価とは結びつけるべきではない」という一般論やストレッチ目標の他、株主に約束している必達目標はどう扱うべきなのか、というよくある疑問を真正面から取り上げ、OKR運用を現実のものに落とし込んでいただけるような内容になっています。
また、架空のOKR導入ストーリーをお読みいただくことで、導入までの進め方や、導入後に生じる混乱にどのように向き合うかを検討する一助としていただけるものとなっています。
架空のストーリーでモチーフにしたソニーという日本が世界に誇る企業の精神。これは、ソニー創業者だけが持っているものではなく、日本の多くの企業人に深く入り込んでいる精神だと思います。
本書を通読し、その精神を確かに自身が持っていることを確認いただければと思います。そして、未来の日本、未来の世界をつくる企業になるべく、変革に踏み出していただく企業が増えることを切に願っています。
Resily 著
労務行政
2,000円+税