厚生労働省が、労働者派遣事業を行う4万3042事業所の提出した事業報告を集計した結果、労働者派遣事業の2021年度の年間売上高は8兆2363億円で前年度比7.7%増加したことが分かった。
労働者派遣事業の年間売上高は、2016年度に増加して以来微減傾向だったが2019年度に増加に転じ、2021年度は3年連続の増加を記録した。
売上高ランク別に事業所数をみると、売上高10億円以上は1548事業所(全体の4.7%)となった。最も多かったのは売上高1000万円~5000万円の事業所で全体の29.9%、次いで売上高1億円~5億円の事業所が29.4%を占めた。
派遣先件数は75万409件(前年度比0.1%減)で、3年ぶりに減少した。
派遣料金(8時間換算)の平均は2万4461円で、前年度比1.1%増加した。
業務別にみると、派遣料金が最も高かったのは「医師」で7万7608円。次いで「薬剤師」3万6072円、「経営・金融・保険専門職業従事者」3万3215円が続いた。
派遣労働者の賃金(8時間換算)(平均)は、1万5698円で、前年度比0.7%増加した。
業務別にみると、賃金が最も高かったのは「医師」で5万8658円、次いで「薬剤師」2万3628円、「診療放射線技師」2万2090円が続いた。
派遣労働者数は、約209万人となっている。内訳は無期雇用派遣労働者が77万5804人、有期雇用派遣労働者は131万6501人。
集計結果は、2021年4月1日~2022月31日の期間内に属する報告について、実績のあった3万2620事業所の状況をまとめた。