ウィンスリー
黒瀬 雄一郎 代表取締役 ヘッドハンター
【PROFILE】慶応義塾大学経済学部卒業。2003年電通初のデジタル専業代理店を立ち上げ、営業&マーケティング責任者を歴任。約100人のメンバー採用を行う。12年デジタル分野専門会社ウィンスリー立ち上げ。
デジタルマーケティング分野でキャリアアップを目指す方向けの書籍です。同分野専門人材会社ウィンスリーの黒瀬雄一郎が20年間の経験を基に執筆しました。
デジタル転職市場は急速に変化しており、以前は需要が高かったデジタル広告運用職の求人は見かけなくなり、逆にインスタやTiktokなどのSNS運用職などが増加しています。従って、現在の経験に甘んずることなく将来を見据えた経験を積み重ね続けることが重要であり、今後求められるスキルや陳腐化しやすいスキルについて解説しています。
読者には、自分の所属する会社が将来的に市場価値のある分野に強みを持っているかを見極めることを推奨しています。そうした分野があれば社内異動を検討し、なければ転職を考えるべきであり、専門性の高いエージェントをメンターにすることを勧めています。
ただし、エージェントのビジネスモデル構造上から、本人が関心の無い企業へのエントリーを大量に促したり、また本人の意向を鑑みず、強いクロージングをする悪徳なエージェントも多いため、その選択には留意が必要であると示唆しています。
本書は人事担当者にとっても、お役立てできるのではと思っています。スピード感が早く難易度の高いデジマ職種では、現在の経験やスキルに頼るスクリーニングに陥りがちですが、今後伸びるスキルへのキャリアアップを目指しているかどうかの判断が重要になるとおわかりいただけるのではと思います。会社の求める方向と候補者のキャリアの方向性が一致すれば、中長期的な活躍が見込めるのは間違いありません。
また、転職が一般化している現在、一つの会社でしか通用しないスキルや経験は本人にとって大きな価値とはなりませんので、市場価値の高いスキルや経験を積ませることが必要であり、それを会社が支援している姿勢を出すことが必要でないかと思います。
結果、会社への貢献度につながり、ロイヤリティ向上になるのではと思っています。本書がより良い採用と従業員のキャリア形成に役立つことを願っています。
黒瀬雄一郎 著
ぱる出版
1,400円+税