総合人材サービス会社のパーソルキャリア(東京・千代田、瀬野尾裕社長)がまとめた「doda転職人気企業ランキング2024」によると、2024年の転職人気企業は、2020年から5年連続で、1位「トヨタ自動車」、2位「グーグル」、3位「ソニー」という結果となった。(文:日本人材ニュース編集部)
1位の「トヨタ自動車」は、総合ランキングを含めた全33の調査区分のうち、職種別/営業系など18区分で1位となった。これら18の区分ではすべて2023年の前回の調査でも1位になっている。
投票理由には、「教育システムが整っていて、自分に合った役割や能力を引き出してくれそう」、「グローバル企業なので、世界で活躍してみたい」などが挙がった。
2位の「グーグル」は、ポイントを前回の3862から4066へと伸ばし、約1600あった「トヨタ自動車」との差を約1000にまで縮めた。同社は6つの調査区分で1位となり、そのうち<年代別 30代>では前回2位から新たに1位となった。
投票理由では、「AIを用いて次世代の技術研究開発者を目指したい」、「技術力に秀でている。AI関連でOpenAIと競える」など、AIに関連する声が寄せられた。
3位の「ソニー」も安定した人気をキープしている。4位の「楽天グループ(旧:楽天)」と5位の「パナソニック」も前回から順位の変動はなく、6位から10位については、順位の変動はあったものの、企業の顔ぶれには変化がなかった。
【doda転職人気企業ランキング トップ10】
1位 トヨタ自動車 5038ポイント
2位 グーグル 4066ポイント
3位 ソニー 2517ポイント
4位 楽天グループ(旧:楽天) 1230ポイント
5位 パナソニック 1114ポイント
6位 Apple Japan 1059ポイント
7位 アマゾンジャパン 1043ポイント
8位 任天堂 791ポイント
9位 キーエンス 780ポイント
10位 リクルートホールディングス 662ポイント
トップ30に入った企業の順位の変動を見てみると、「イオン」が前回の40位から27位へと順位を伸ばした。同社はグループのパート社員約40万人に対して7%の賃上げを行うと発表し、2年連続で高水準の賃上げに踏み切ったほか、業績も好調で、2025年2月期の連結営業収益は初の10兆円に到達する見通しを発表している。
そのほかでは、商社でトップ30に入った3社、「三菱商事」(前回16位→15位)、「伊藤忠商事」(前回23位→16位)、「三井物産」(前回31位→28位)がいずれも順位を伸ばす結果となった。
商社が順位を上げた要因についてパーソルキャリアでは、「“伊藤忠商事”では男性の育児休業の取得必須化、“三井物産”では転勤可否を選べる人事制度の導入といった柔軟なはたらき方への取り組みが注目されている」とした。
トップ30に入った企業の業種で最も多かったのは、「トヨタ自動車」(1位)や「ソニー」(3位)を始めとする「メーカー(機械・電気)」の6社で、次に「Apple Japan」(6位)や「日本マイクロソフト」(12位)など「IT・通信」の5社、そして「グーグル」(2位)などの「インターネット・広告・メディア」や「サントリーホールディングス」(14位)などの「メーカー(素材・化学・食品・化粧品・その他)」が4社で続いた。
調査は、2024年2月14日~20日、22歳~59歳の男女正社員を対象にインターネットで実施し、5062人の回答を得た。(調査方法は、投票者が転職を希望する企業を自由形式で1位から3位まで記入。持ち点10ポイントの中から、それぞれの企業への志望度合いに応じて自由にポイントを振り分けた)