パーソルキャリアがまとめた「doda転職求人倍率」によると、2024年6月の転職求人数は前月比101.0%、前年同月比115.8%となった。転職希望者数は前月比99.6%、前年同月比100.4%だった。(文:日本人材ニュース編集部)
転職求人倍率は前月比0.04ポイント増の2.60倍だった。
業種別にみると、求人数の前月比は12業種(「その他」を除く)のうち9業種で増加した。最も増加率が大きかったのは「小売・流通」(前月比103.1%)、次いで「建設・不動産」(同102.1%)だった。
増加率が大きかった「小売・流通」では、特に「小売」でインバウンド消費の後押しもあり、雑貨等の専門店で店舗や本社機能のポジションで求人が増加した。
【業種別 求人数増加率(前月比)】
IT・通信 100.1%
メディア 100.5%
金融 101.0%
メディカル 98.3%
メーカー 101.5%
商社 96.7%
小売・流通 103.1%
レジャー・外食 101.3%
エネルギー 98.5%
建設・不動産 102.1%
コンサルティング 101.7%
人材サービス 100.9%
その他 101.4%
職種別にみると、求人数の前月比は11職種(「その他」を除く)のうち7職種で増加した。最も増加率が大きかったのは「専門職(化学・食品)」(前月比112.8%)、次いで「事務・アシスタント」(同103.8%)だった。
【職種別 求人数増加率(前月比)】
営業 101.1%
企画・管理 100.5%
エンジニア(IT・通信) 100.0%
エンジニア(機械・電気) 101.1%
専門職(メディカル) 98.8%
専門職(化学・食品) 112.8%
専門職(建設・不動産) 100.0%
専門職(コンサル・金融) 101.2%
クリエイター 99.1%
販売・サービス 102.6%
事務・アシスタント 103.8%
その他 91.9%
6月の求人数についてパーソルキャリアでは「前月比で増加し、引き続き高い水準で推移した。例年6月以降は、新卒の採用・入社が一段落し、中途採用向けの求人が増える時期のため、今年も同様の傾向が見られた。求人の中でも特に、第二新卒向けの求人が増えており、新卒採用で補えなかった人員を第二新卒枠で採用する動きも見られる」と指摘する。
7月以降の転職市場について、「求人数は、欠員補充や事業成長のための増員募集を行う企業が多いことが想定され、企業の採用意欲は高い水準が続くことが想定される」とした。
一方、転職希望者数は「夏季休暇の影響で7~8月は一時的に転職活動を休止する傾向がみられるため、減少すると見込まれる。求人数は横ばいで、転職希望者数は減少するため、転職求人倍率は上昇する」と予測する。