【M&A分野の中途採用】コンサルティングファームや投資銀行での豊富な経験を持つ求職者が多い

日本人材ニュース

GIP
児玉 拡司 HRコンサルティング事業部 ゼネラルマネージャー

【PROFILE】大学卒業後、大手総合人材会社にて事業責任者を歴任。その後、ヘッドハンティング会社にて、Sler、コンサルファーム、ハイレイヤー人材(CXO、PMI、専門職)の転職を数多く実現。2023年12月よりGIP-HRコンサルティング事業部の責任者として参画。

M&A活動は活発化し、2024年上期のM&A件数は2300件を超えて過去最高を記録していることに伴い、M&Aに関連する専門人材の需要も近年急増しています。

M&A関連のポジションは、主に、戦略立案からディール実行、交渉支援までを担当し、M&Aプロセス全体を管理する「M&Aアドバイザー」、対象企業の財務健全性を分析し、投資のリスクとリターンを評価する「財務分析(FA)」、M&A後の統合をスムーズに進めるためのプロセス設計と企業文化の融合を担う「PMI」があげられるように、M&Aを成功に導き、企業の成⻑にコミットできるスキルを要するエグゼクティブ層が求められています。

企業動向をみると、コロナ禍の影響による事業再編や海外市場での成長戦略の強化を背景に、M&A関連ポジション獲得を希望する企業は増加傾向にあり、「財務・会計知識」「リーガルスキル」「経営、マネジメント」「コミュニケーション・ネゴシエーション」スキルを重視している印象です。

求職者の傾向では、コンサルティングファームや投資銀行での豊富な経験を持つケースが多く、実際、「金融業界、コンサルファーム出身者」「事業会社のM&A部門経験者」「CXO、管理部門の責任者」の経歴を持つ求職者が企業から高く評価されています。

M&A関連のポジションは、財務分析能力やプロジェクト管理能力に加え、柔軟な思考とコミュニケーション力を要し、クロスボーダーM&Aに携わる際は、英語力や他国文化への理解も重要視されるなど、エグゼクティブ層の中でも専門性、柔軟性、グローバル視点など多様なスキルをもつ人材に注目が集まります。

企業がM&Aに関する人材採用を成功させるには、明確な役割定義とスキルマッチング、魅力的なキャリアパスの提示、迅速な採用プロセスが特に重要となり、優秀な人材は複数の企業からオファーを受けることが多いため、積極的に自社や事業内容などの魅力をアピールし、候補者を惹きつける「口説く」姿勢が求められます。

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