【研究開発職の中途採用】30〜40代を中心に、より大きな役割や裁量のある環境を求める人が目立つ

研究開発職

RDサポート
大島 康治 代表取締役COO

【PROFILE】大学卒業後、日清製粉株式会社に入社し法人営業を担当。その後株式会社リクルートエージェントへ転職し、求人企業開拓及び転職希望者のサポートを経験。2012年にヘルスケア・ライフサイエンス専門の人材会社である株式会社RDサポートへ入社。立教大学文学部心理学科卒業 金沢工業大学イノベーションマネジメント研究科修了(MBA)。

現在、研究開発職の中途採用市場は活発な状況が続いており、特に食品・製薬・医療機器・バイオといったヘルスケア・ライフサイエンス分野では人材ニーズが高まっています。

米国の新たな関税施策により、今後はグローバルな供給体制の再構築や製品開発の内製化が進み、国内の研究開発体制の強化や、高度人材の確保が一層重要になると予測されます。

食品業界では、新商品や機能性素材の研究に即戦力として取り組める人材、製薬やバイオ領域では、創薬研究やCMC、再生医療などの最先端テーマに強い経験者への需要が顕著です。

医療機器分野においても、材料評価や信頼性試験、薬事対応など、製品開発全体を俯瞰できる人材が求められています。

共通して重視されるのは、専門分野での実務経験に加え、プロジェクト推進力、論文・学会発表などの外部発信力、さらに部門横断的な連携をスムーズに行うためのコミュニケーション力といった総合的な能力です。

求職者の動きを見ると、「社会によりインパクトを与える仕事がしたい」「研究成果を事業化したい」「専門性を活かして新しい領域に挑戦したい」といった前向きな志向が強まり、30~40代を中心に、より大きな役割や裁量のある環境を求めて動き出す方が目立ちます。

また、アカデミアから産業界へキャリアを移し、社会実装に挑戦したいというニーズも根強く見られます。柔軟な働き方や組織文化との相性を重視する傾向も高まっており、人的資本経営・ウェルビーイング経営への関心が転職先選びに影響を与えています。

企業が採用を成功させるためには、求める人材像や業務の魅力を明確にし、具体的に伝えることが大切です。企業文化や働き方の特徴、キャリア形成の方向性を積極的に発信することで、より良いマッチングにつながります。

専門性と同時に人物面にも目を向け、丁寧な選考プロセスの設計を行うことが、採用を成功させるカギとなるでしょう。

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