【シニア(50歳以上)の中途採用】シニア採用を経験した企業は懸念を払拭し、複数人採用のリピーターに

日本人材ニュース

シニアジョブ
中島 康恵 代表取締役

50歳以上のシニア層を採用したいという企業は、人材不足によって確実に増加しています。もちろん、採用が加速している背景には、国が60歳定年制から65歳までの継続雇用にシフトし、年金の受給開始年齢を引き上げ始めていることの影響も一部にはあります。シニアの転職や再雇用が活発化する前に、優秀なシニア人材を確保しようとする動きなどがそうです。

しかし、企業がシニア採用に前向きとなる直接的な理由は、とにかく若手を中心に人材不足が深刻なためです。

現在はまだ、シニア採用を経験済みの企業数はそう多くありません。そのため「シニア人材は使いづらい」「シニア人材は体力がない」といった誤解が根強くあり、企業が採用に難色を示す理由の一つにもなっています。

一方で、既にシニア採用を経験している企業はマイナスイメージを払拭できており、シニア専門の派遣・紹介会社である当社の取引先には、何人ものシニアを採用する「リピーター企業」もいます。

実際、シニア人材がすべて「使いづらい」「体力がない」ということはなく、もちろん健康面の課題や配慮が必要な割合は若い人材より増すものの、それが仕事のパフォーマンスに直結するわけではありません。採用企業の中には「むしろ若い人材よりシニアがいい」と考える企業もあるほどです。

シニア人材側の動きも活発化しています。いわゆる「老後2000万円問題」以降、シニアからの求人応募や問い合わせが増えています。また「少しでも有利なうちに、少しでも好条件で」という意識からか、60代よりも50代の問い合わせが急増しており、40代からも問い合わせが来る状況です。

シニア採用の現場は今、まさに大変革期と言えるでしょう。数カ月といった短い期間で激しい変化が起こっています。全国各地にいくつも拠点を構える大企業の本部から直接問い合わせが来るなど、1年前には考えられなかった動きが起きています。まずは早期にシニアの採用と活用を実際に経験してみることが必要です。

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