日本の人事は社風で決まる 出世と左遷を決める暗黙知の正体

ヒューマン・アソシエイツ

ヒューマン・アソシエイツ・ホールディングス
渡部 昭彦
代表取締役社長

 私は銀行、流通業、ネット企業で人事セクションの部長職や担当役員を経て、現在は人材紹介の仕事に就いている。都合20年近く人事関連の仕事をしているが、日本の人事は本音と建前のダブルスタンダードという思いをずっと持ってきた。

 「成果主義や実力主義の徹底」「評価における透明性の向上」といった言葉をいくら並べてみても、どうも違うのではないか、何かもっと異なる次元のものが日本企業の人事や、さらに言えば企業経営を支配しているのではないかということだ。そして結論を言えば「社風」こそがその支配者なのだと考えている。

 社風は成功体験の蓄積だ。環境変化の中で試行錯誤により生き残ってきた企業においては、結果的に一定の行動・思考パターンが会社の経験則として言葉にならない形で形成される。その暗黙知である社風をDNAとして受け継いでいくのが人であり、それをシステムとして支えるのが人事なのだ。

 成功体験の集合体である社風に合致した人が評価を得て出世をする→自分の気に入った部下(=自分に似たキャラクター=社風に合致した人)に高い評価を付ける、この繰り返しと言える。人事部にしてみれば「自分と似た人を選ぶのが人事の本質だ」とは決して言えない。

 コンピタンシーや目標管理制度など精緻な人事システムを構築し、「公正で透明性が高い」人事を標榜する。人事部の真骨頂はこの建前と本音をいかにうまく調和させバランスを取りながら組織の活力を維持するかということなのだ。

 本書は暗黙知である社風が人事を動かすメカニズム、さらには人事部が本来果たすべき機能について、「社風に合って偉くなった人」「業界別の社風比較」など筆者の実体験に基づいた多くのエピソードを添えながら、順次解き明かしている。

ヒューマン・アソシエイツ

渡部昭彦 著
ダイヤモンド社、1400円+税

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