BHRM
植松 広志 代表取締役
外資系IT企業は国内での積極的な事業拡大を目指し、営業職の求人が高い水準にあります。また、営業チームの拡大に歩調を合わせる形で技術的支援をするプリセールス、製品導入をリードするコンサルタント、導入後のサポートエンジニアの求人数も多くなっています。
特にクラウド関連の技術(SaaS、IaaS、PaaS)やデジタルマーケティング、ビッグデータ、ビジネスインテリジェンス等のソフトウェアの知識や営業経験を持つ人材に対する強い採用意欲が続いています。
最近の特徴では役職のつかないポジションでもビジネスレベルの英語力を求める傾向が強まっており、本社もしくはアジア太平洋地域のチームメンバーや開発チームと直接コミュニケーションを取り、国内の営業戦略の立案や組織を強化することができる人材が評価されるケースが多いです。
しかし国内には英語を使ってビジネスを推進できるような人材が少なく、海外本社が求める人材像と実際の日本の労働市場とでギャップが発生し採用が難航することも多くなっています。
中途採用では特定の業界(特に金融業界、製造業)とのリレーションや前職で実際に営業やプロジェクトに関わったことがある方が欲しい等の求人が多く、これらの経験・知識を持つ人材の獲得競争が激しくなっています。
大手外資系IT企業では新卒採用を今までも行っていましたが、国内の事業規模は中堅クラスでも新卒採用を実施する動きがあります。
これらの企業ではLinkedin等のSNSを使い学生に直接コンタクトを取り、中途採用と同様にリクルーターがターゲットを絞り優秀な学生の採用へと繋げる積極的な姿勢が学生からも好評を得ています。
IT業界の人材不足が今後も続くとなると、国内のリソースのみで採用のニーズを全て満たすことは年々難しくなるものと予想します。
言語や文化の違いという壁も少なからずありますが、海外の人材も視野に入れ、より柔軟性のある労働環境(勤務時間、働く場所など)を整え、多様な人材を採用する必要が求められると思われます。