主に大手企業で利用されている再就職支援サービスは費用が高く、これまで中堅・中小企業では利用することが難しかった。人材サービス会社イマジカデジタルスケープは、再就職活動を支援するメニューを低価格で効率的に提供し、送り出し企業の負担を軽減することができる新しい再就職支援サービスを提案している。
イマジカデジタルスケープ
齋藤 直人 人材事業開発室 室長
6万8000円の再就職支援サービス
経営環境やビジネスモデルの変化に対応するため、人材の柔軟な活用が重要になっている。安倍政権は雇用政策を「労働移動支援型」へ転換しようとしており、今後、多くの企業が人材戦略の一つとして社員の外部転進を積極的に支援する仕組みを検討することが予想される。
こうした企業の人事課題を支援するため、人材サービス会社イマジカデジタルスケープ(東京・渋谷、大林克己社長)は、「外部転進応援パッケージ」の提供を開始した。同社が豊富な実績を持つ教育・就業支援サービスと、同社が属するイマジカ・ロボットグループの映像コミュニケーションのノウハウを融合したeラーニングや求人検索システムなどを導入し、利用者の利便性を向上させると同時に低価格を実現した。
サービス利用料は、社員1人当たり6万8000円(税別)で、主に大手企業が利用している再就職支援サービスの約10分の1と画期的だ。
新サービス開始の狙いについて同社人材事業開発室長の齋藤直人氏は、「早期退職制度などの雇用調整で利用される再就職支援サービスは費用が高く、利用者は大手企業の正社員がほとんどで全国の求職者のわずか1%程度です。外部転進応援パッケージは、これまで再就職支援サービスを利用することが難しかった中堅・中小企業、さらには様々な雇用形態の社員にも利用いただける料金にしました。一人でも多くの退職する社員の方に快適な再就職活動の環境を提供したい」と話す。
再就職活動のノウハウはeラーニングで提供
外部転進応援パッケージのメインメニューは、①eラーニングによる研修・トレーニング、②求人検索システム、③自己啓発支援サービス、④福利厚生サービスの4つ。これらのメニューは、専用サイト「キャリア応援ナビ」上に用意されており、利用者はインターネット環境があれば、いつでもどこでもアクセスすることができる。
「再就職支援研修 eラーニング版」では、再就職活動の準備、自己分析、応募書類の作成、面接の受け方などの「基本シリーズ(5時間)」と、再就職活動中の疑問を解決したり、ライフプランを学べる「実践シリーズ(5時間15分)」で構成され、充実した内容だ。
利用者からは「すきま時間を利用して効率よく学ぶことができた(30代男性)」、「ライフプランセミナーはまさに目からうろこ!資金計画表を早速作成したい(40代女性)」など、高い満足度を得ている。同社グループの映像活用の強みを最大限に活かしたコンテンツ作りで、新しいコンテンツがタイムリーに投入されるため、「とても分かりやすく就職活動のノウハウを学べる(50代男性)」と好評だ。
再就職活動の基本から応募書類の作成や面接対策に加え、今後の人生を考えるためのライフプラン作成や実践的な活動のノウハウを映像コンテンツを見ながら分かりやすく学ぶことができる。
●再就職支援研修 eラーニング版
全国60万件の求人情報が検索できるシステムを開発
再就職活動を行う社員にとって最も関心が高いのは、「どのような求人があるのか」ということだろう。同社は全国約60万件の求人情報を検索できるシステム「Job-Scape」を独自に開発し、ハローワークや求人サイトなどで公開されている求人を収録し、さらに同社が独自に収集した求人情報も提供している。新着求人情報は毎日アップされ、希望条件に合致した求人情報を知らせる機能を備える。
そのほかにも、再就職のプラスになる資格の取得やスキル、知識のレベルアップをサポートする「自己啓発支援サービス」、利用者がプライベートを充実させ気分転換をするために活用できる「福利厚生サービス」も提供する。
利用者は、専用サイト「キャリア応援ナビ」から、 eラーニングによる研修・トレーニング、求人検索システム、自己啓発支援や福利厚生サービスにアクセスすることができる。ワンストップでサービスが利用できる環境を用意し、効率的な再就職活動を支援する。
●再就職・転進を目指す社員のための専用サイト「キャリア応援ナビ」
キャリアカウンセリングや面接訓練もオプションで用意
もちろん、個別指導を希望する利用者に対してはオプションで、経験豊かなキャリアアドバイザーによるカウンセリングや面接トレーニング、英文レジュメの添削・作成などが用意されており、安心して相談することができる。
「再就職支援では、利用者一人一人のニーズに適したメニューが必要です。また、都合の良い時間や場所で効率よく活動できる環境を用意することも欠かせません。私たちは、送り出し企業の負担を軽減しながら、これまで活躍してくれた社員の外部転進を応援できる『再就職支援サービスの新しいカタチ』を提案しています」と、齋藤氏は強調する。
同社の外部転進支援パッケージは、会社に貢献してくれた社員の再就職支援を、限られた予算の中で実現する方法に頭を悩ませる人事担当者にとって、利用を検討したいサービスの一つだ。