メイテックネクスト
河辺 真典 執行役員 紹介事業本部長
世界的な資源価格の下落、特に原油価格の低迷から、昨年まで積極採用を続けていたシェール採掘関連の内資・外資企業双方からのプラントエンジニアニーズが低調です。
その結果、現状の国内の製造分野の採用動向、特に当社がメインとするエンジニアの採用ニーズについては目立った特徴に乏しく、自動車・家電・産業機械・医療機器の従来通りの分野が等しく積極採用している状態がさかのぼること4~5年間にわたって続いています。
ただ各業界それぞれ詳細に採用背景を分析すると業界固有のテーマが見えてくるところもあります。 自動車分野では、車両メーカーは先進国向け高機能製品開発(高度情報通信機能、自動運転支援、電動化など)と並行して、新興国向け製品開発を行う要員不足から採用ニーズは継続している状況に大きな変化はありません。
一方、各サプライヤーは縮小する国内市場に対する対応(工場縮小、開発要員のシフト)と新興国向け供給工場の立ち上げもしくは海外メーカーとのアライアンス、また高機能製品でのシェア拡大に向けた新規開発といった複数テーマに対する社内体制整備を進めており、昨今その目途がついた企業から順次、大型の採用ニーズが発生しているため、ここ数年、積極的な中途採用を行っていなかった企業からの採用ニーズなど前述の採用背景をもとに新たな企業からの新規採用ニーズも増加しています。
医療機器分野では、大手メーカーの医療機器部門の強化、また従来の医療機器メーカーからいずれも積極的な採用ニーズが発生しています。
背景は膨張する医療費の抑制に向けた予防医学の強化による医療現場からの高度診断検査機器ニーズが継続していることがあります。
また、経済産業省も経済成長戦略上、医療機器の国内市場シェアが依然外資系メーカーのほうが高いことを課題とし、法改正も含め開発・販売支援に乗り出しており、これらが後押しとなって国内メーカーからの開発エンジニアニーズが高まっていると思われます。