組織・人事

精神障害の労災請求件数は2年連続で2000件超え、「パワハラ」が最多

仕事による強いストレスなどが原因で発病した精神障害の2020年度労災請求件数が2051件に上ったことが、厚生労働省がまとめた「過労死等の労災補償状況」で分かった。前年度と比べると9件の減少だった。

 支給決定件数は608件で前年度比99件の増となり、うち未遂を含む自殺の件数は前年度比7件減となる81件だった。

 業種別請求件数は、「医療・福祉」488件、「製造業」326件、「卸売業・小売業」282件の順で多く、支給決定件数は「医療・福祉」148件、「製造業」100件、「運輸業・郵便業」と「卸売業・小売業」がともに63件となった。

 職種別請求件数は、「専門的・技術的職業従事者」523件、「事務従事者」444件、「サービス職業従事者」284件の順で多く、支給決定件数は「専門的・技術的職業従事者」173件、「サービス職業従事者」91件、「事務従事者」が83件となった。

 年齢別では、請求件数は「19歳以下」24件、「20~29歳」448件、「30~39歳」490件、「40~49歳」597件、「50~59歳」402件、「60歳以上」90件。

 支給決定件数は「19歳以下」7件、「20~29歳」132件、「30~39歳」169件、「40~49歳」174件、「50~59歳」103件、「60歳以上」23件となっている。

 時間外労働時間別(1カ月平均)に支給決定件数を見ると、「20時間未満」が68件で最も多く、次いで「100時間以上~120時間未満」が56件、「40時間以上~60時間未満」が45件だった。

 支給決定の具体的な出来事は、「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」が最も多く99件、次いで「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が83件、「同僚等から、暴行又は(ひどい)いじめ・嫌がらせを受けた」が71件の順だった。

 脳・心臓疾患に関する事案の請求件数は784件(前年度比152件減)、支給決定件数は194件(同22件減)となった。

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