就職や転職、社内での査定評価にもつながる「ビジネス能力検定(B検)ジョブパス」。ビジネスパーソンとしてはぜひ取得しておきたいところですが、試験では一体どんな問題が出題されるのでしょうか。その傾向と対策を、過去問から見てみましょう。
2013年に生まれ変わったジョブパス
ビジネス能力検定そのものは1995年から行われていますが、社会状況の変化に合わせて、2013年に級数や内容の変更が行われています。そのため、2013年以前の過去問を参照しても、役に立たないことがあります。
しかしジョブパス1級では、それまでにあった論文形式と面接形式の2次試験が廃止され、CBT(Computer Based Training)方式のみの試験となりました。リニューアル前とくらべると、対策が立てやすくなったという一面もあります。
ジョブパス3級の傾向と対策
ジョブパス3級の受験時間は60分です。
文章の空白部分に入る言葉や、言葉についての説明で正しいものを選択肢から選ぶ知識問題。
仕事上のトラブルで、どのように行動するべきなのか、選択肢から選ぶケース問題。
新聞記事を読んで、内容から正しい選択肢を選ぶ新聞問題。
データやグラフを見て、そこから読み取れることを選ぶデータ問題。
この4項目について、バランスよく問題が設定されています。問われているのはビジネスパーソンとしての基本的な常識です。
対策としては、こまめに新聞に目を通し、社会人としての知識を増やすように心がけていれば、それほど心配することはありません。
100点満点のうち70点以上で合格となります。
ジョブパス2級の傾向と対策
ジョブパス2級の受験時間は90分間。100点満点のうち35点で合格となります。
知識問題、ケース問題、新聞問題、データ問題が出題されることは3級と変わりがありませんが、いずれも多少レベルが上がって難しくなっています。
たとえば文章の空白を埋める知識問題でも、文章のうち数カ所が空白となっていて、そこに入る言葉の組み合わせで正しいものを選ぶといった形が多くなっています。
またデータ問題でも、ただ資料を正確に読み取るだけでなく、データから読み取った結果を基に新規プロジェクトを立ち上げる際の正しい対応を選ぶといった、応用力が求められるようになります。
過去の出題をまとめた公式問題集なども出版されているので、目を通しておくようにしましょう。
ジョブパス1級の傾向と対策
ジョブパス1級の受験時間は90分。100点満点のうち60点で合格となります。
ジョブパス1級の最大の難関は、すべての回答が記述式なことです。問題の傾向としては2級とほぼ同様ですが、選択肢から選ぶのではなく、文章で答えを書いていかなければなりません。
いくら正解が分かっていても、それを文章で表現できなければダメなのです。その難関をクリアするためには、まず公式問題集で出題傾向を押さえること。
そして、ふだんからこまめに文章を書くようにして、文章を考えるのが苦にならないようにしておきましょう。できれば実用書などを参考に、文章力にも磨きをかけておいてください。
ジョブパスの合格率
ジョブパスとしてリニューアルされてからの合格率は発表されていませんが、ビジネス能力検定としての合格率は3級が約75%、2級で約40%、1級はなんと約15%となっています。
それだけに、ジョブパス1級に合格すれば、確かなキャリアにつながること間違いなし。ぜひチャレンジしてみてください。