学情
中村 秀和 執行役員
情報通信(IT)、製造業・サービス業・運輸業などの各産業において人材採用ニーズが拡大している他、欠員募集や事業拡大による急募も増加の傾向です。
新卒採用の難易度が高まっていることや、D&(I ダイバシティ&インクルージョン)の推進を受け、大手企業や準大手企業を中心に第二新卒などを対象にした通年採用を導入する動きが加速しています。
また、デジタルツールの活用により、業務の再現性が高くなり、体系化されたオペレーション業務の求人も増加しています。これまでは人脈や経験などが重視され、ノウハウが属人的になっていましたが、体系化された業務やデジタルツールを活用する業務が増加することにより、デジタルネイティブである第二新卒の採用ニーズが高まっています。
最近では、コロナ禍で就職活動をした第二新卒の転職が増加しています。第二新卒にあたる現在の社会人1 ~ 2年目が就職活動をした時期は、WebセミナーやWeb面接が中心でした。そのため、企業の雰囲気を知る機会を十分に得られず、残念ながらミスマッチも多数発生しています。
また、採用市場が急回復していることを受け、新しい環境に挑戦する人が増えています。仕事をする上での自身の強みや弱みを理解し、どのようなキャリアを築いていきたいかを、自分の言葉で語れる人が志望企業から内定を得ていると言えます。
第二新卒は、希望と合致するかを見極めた上で選考に参加したいと考える人が多く、リアルでの情報収集も重視する傾向です。学情が2022年9月10日に東京国際フォーラムで開催した「大転職博」には2631人の来場があり、合同企業セミナーの来場もコロナ前の水準に戻っています。直接対話をする機会を設け、「仕事内容」や「企業の雰囲気」への理解を深める機会を設けることが第二新卒採用のカギとなります。
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